狂気?SNS騒然の「オルガン解体ショー」実はいたって真面目だった 武蔵野文化事業団が明かす狙い 

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   コンサート後にオルガンの「解体ショー」を行うという、東京都武蔵野市での芸術イベントに、SNS上で大きな注目が集まっている。

   いったいどんなショーなのか。J-CASTニュースは2022年1月6日、イベントを主催する公益財団法人・武蔵野文化事業団に取材した。

  • SNSで話題になったチラシ
    SNSで話題になったチラシ
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「知的好奇心にジャストミート!」

   武蔵野文化事業団は3月26日に、武蔵野市民文化会館の小ホールで「ポジティフオルガン解体ショー」を開催する。イベントは2部構成。第1部では、オルガン奏者の山口綾規さんと阿部翠さんが、ホールに設置されたパイプオルガンと小型オルガンの2台で、バッハの「主よ、人の望の喜びよ」やモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」などの名曲を合奏する。

   第2部では、小型のパイプオルガン「ポジティフオルガン」を「解体」するという。イベントの開催を知らせるチラシでは、「ああ、なんて赤裸々・・・あなたの知的好奇心にジャストミート!これであなたもオルガン博士!!」などと紹介されている。

   このチラシが1月5日、ツイッターで紹介されると、「気になる」「オルガン解体ショーって?!」と多くのユーザーから関心が寄せられた。発端の投稿は6日17時時点までに、1万1000リツイート、2万5000「いいね」を超える反響があった。

   事業団の担当者によれば、のこぎりなどで切り刻むようなショーではなく、実際には分解しながら、オルガンの内部や音の鳴る仕組みを解説するものだ。オルガンの解体を行うのはフランスのオルガン建造家、マテュー・ガルニエさん。カメラで内部を撮影したものをスクリーンに映し出しながら解説する予定だ。

   注目を集めたチラシは、職員らの手作り。多くの人々に興味を持ってもらうため、分解を面白おかしく伝えようと「解体ショー」と称したという。SNSで話題になったことを受けて、担当者は「嬉しく思っています」と話した。

なぜ「解体ショー」を実施するのか

   それではなぜ、武蔵野文化事業団は「オルガン解体ショー」を企画したのだろうか。担当者は、狙いについてこう話す。

「武蔵野市民文化会館には、パイプオルガンが設置されており、1988年からは4年に1回『武蔵野市国際オルガンコンクール』を開催しております。ホール改修工事によって間が空いてしまったものの、23年の開催を目指しているところです。
こうした背景から、一般的にはなじみの薄いオルガンを、まずは小規模なコンサートなどを通じて広めていく取り組みの1つとして、こうしたイベントを開催しております」

   武蔵野市民文化会館のパイプオルガンは、デンマークのマルクーセン&ソン社製で、1984年10月に小ホールの舞台正面に備えられた。都内の公立ホールでは、最初に設置されたものになる。

「今回のチラシを見て実際に足を運んでもらい、イベントを通じてオルガンに興味を持っていただけますと幸いです」(武蔵野文化事業団の担当者)
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