格闘家の前田日明氏(62)が2022年1月4日に公開した自身のユーチューブチャンネルの動画に出演し、昨年大みそかに開催された格闘技イベント「RIZIN.33」に出場した久保優太(34)の「救済」を訴えた。
総合格闘家の久保は「RIZIN.33」でユーチューバーのシバター(36)と対戦し、1ラウンド2分16秒に飛びつき腕ひしぎ逆十字固めを決められ1本負けを喫した。
「なんか不可解だったんですよね」
下馬評を覆すシバターの勝利はSNSで大きな話題を呼んだが、試合後に両者の間で交わされたとみられるLINEのやりとりがインターネットに流出し波紋を広げている。
LINEのやりとりは試合前に行われたとみられ、試合における「約束事」が明記されている。SNSでは「八百長」を疑うファンのコメントが寄せられ、関係者らを巻き込んでの騒動に発展している。
試合を観戦した前田氏は「最初はやっぱり体重差があるし、でもなんか不可解だったんですよね」と切り出し、率直な感想を述べた。
「1ラウンドで仕留めようと思ったら仕留められるのにボディー攻撃もしないし。ローとカーフとちょんちょんとあって、あとはなんか相手の様子を見てるというかね。1ラウンド、様子を見るまでもないと思ったんですけど。どうなのかなと思って見ていた。そうしたらロープ際で久保君がなんか突っ立ったような感じになった時にポンポンとアゴに2発入って尻もちついてアレアレと思って」
「RIZINは何をやる場かという話」
さらに「シバターしてやったりかなと。その時は単純にそう思ったが、なんか。それにしても久保君どうしちゃったのという動きだったので、あまり集中できなかったのかと思いましたね」と続けた。
インターネットに流出したLINEのスクリーンショットを見たという前田氏は「久保君はなんでそれに『はい』って言っちゃったのかな」と疑問を呈し、「久保君もユーチューブをやっているのでRIZINに対して貢献したいという頭があって、シバター面白いから見せ場を多くするのを自分も協力しなければいけないかなと思ったんでしょうね」と分析した。
一方で前田氏はイベントを開催したRIZINによる選手の管理体制についても言及し、選手の立場から苦言を呈した。
「RIZINは何をやる場かという話ですよ。競技をやる場なのか、お化け屋敷をやる場なのかという話ですよね。選手同士が話をするとかなんとかでなしに。久保君立場がないので全部自分で背負って謝るしかないですよね」と指摘し、「そういうところでちゃんとした選手の管理、コントロールをしないとダメですよね。RIZIN側は」と見解を述べた。
「二度と起こらないような策、システムを作らないといけない」
また、シバターが4日に公開したユーチューブ動画を視聴したという前田氏は、シバターが動画の中で「久保を救いたい」とするスタンスに「何言ってるんだ」と呆れた様子で、一連の疑惑については「本当にやってはいけないことですね。クズ中のクズのことですよ」と不快感を示した。
動画の終盤には「RIZIN出てる選手が全員立ち上がって、こういうRIZINを心霊スポットみたいなお化け屋敷みたいにするのではなく、もっと競技を競い合う場にするためにそういうことが二度と起こらないような策、システムを作らないといけない」と指摘し、「久保君を救済してあげないと可哀想」と訴えた。