消えた年末の風物詩 日テレ「笑ってはいけない」18年の歴史を振り返る

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大問題になったシーンも

   たくさんの笑いを届けてきた「笑ってはいけないシリーズ」だが、演出が問題視されたこともある。

   17年放送の「絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!」の冒頭、出演者の5人が収録用の衣装に着替えた際、「ダウンタウン」の浜田雅功さんは顔を黒塗りにして登場。テーマが「アメリカンポリス」ということで米映画「ビバリーヒルズ・コップ」のエディー・マーフィーさんを意識した扮装だったが、これに対し、黒人差別ではないかとの指摘が上がったのだ。

   この演出に対しては年明けから番組を批判する論調の報道が目立ったほか、騒動を報じた「ハフィントンポスト」の取材に対し、日本テレビが、マーフィーさんを意識したものであり、差別する意図はなかったとしつつ、「本件をめぐっては、様々なご意見があることは承知しており、今後の番組作りの参考にさせていただきます」と回答するなどした。

   21年8月24日には、放送倫理・番組向上機構(BPO)が、「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」を審査対象とすることを発表した。発表では「個別の番組を対象とするものではない」としつつ、

「視聴者やBPOの中高生モニターから、出演者に痛みを伴う行為を仕掛け、それをみんなで笑うような、苦痛を笑いのネタにする各番組は、『不快に思う』、『いじめを助長する』などの意見が継続的に寄せられてきていること等を踏まえ、」

   と、審査対象とするに至った経緯を説明している。

   これを受け、松本さんは9月5日放送の「ワイドナショー」では「『ダウンタウンの番組は大丈夫なんか?』ってネットニュースがあおるわけよ。別にBPOさんはダウンタウンのことなんか何も言ってない」と発言したほか、「笑ってはいけない」の休止が発表された後となる同月26日には同番組で、3月頃には休止することが決まっていたとしつつ、「BPOにやめさせられたと言うていこうかな」とボケてみせたのだった。

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