乃木坂46が「舞台」で育んだ「ブランド」 坂道登って10年の演劇開拓史

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アイドルができることの可能性を広げた

   本稿で触れたのは舞台歴の一部とはいえ、かくして現役・OGともに演劇カルチャーと密接に関わってきた乃木坂46だが、10年前のグループ結成時点でこのような道筋は予測できただろうか。

「今のようにOGや現役メンバーが舞台で活躍することは、当時からしたら予期せぬ躍進といえるでしょう。グループが活動のビジョンを模索していく中で、メンバー個々の長期にわたる活躍があって初めて築かれてきたものです。
アイドルグループとしての活動と並行しながら舞台で活躍できる人たちを育み、継続的に舞台出演の機会を得られる可能性を見せたことは、乃木坂46の特色といえます。演劇に限らず、坂道シリーズはそのようにしてグループの志向をファン側に示すブランディングも上手かったと思います」(香月さん)

   坂道グループではメンバーがしばしば「坂道を登る」という言葉を使う。今よりも一歩上を目指していく上昇志向を例えたものだが、演劇方面でのこれまでの足跡もそうして開拓され、ファンにも認められてきたものだろう。

【J-CASTニュース編集部 大宮 高史】

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