障害者とメディアの関係はこれでいいのか 手足3本失った男が「パラリンピックバブル」に思ったこと

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些細なコミュニケーションから、少しずつ距離は縮まっていく

   障害者に対して、健常者が「気を遣ってしまう」こともあるかもしれません。同時に、障害者のほうも「気を遣わせてしまっている」と思うことがあります。お互いが歩み寄り、「距離」を少しずつ縮める必要があります。

   すぐに縮められる方法はないかもしれません。まずは、知ろうとすること、話してみること。それが障害者と健常者、お互いにとって大事なことです。些細なコミュニケーションから、少しずつ距離は縮まっていくと思います。

   たとえば僕は外出中、通りすがりの方に「すみません、これができないので手伝ってもらえませんか?」と声をかけて手伝ってもらうことがあります。助けてもらうことがあるから、僕も誰かの力になりたくなります。逆に困っていそうな障害者がいたら、皆さんから声をかけていい。

   僕はバンバン人前に出て、手足がないことをオープンにして、いろんな人とコミュニケーションを取っていますが、「なかなか歩み寄ってもらえないな」と感じることもあります。それが、僕が感じる距離です。

   友達といる時、彼らは僕を受け入れて自然体で接します。互いを尊重しながら、一方で変に気を遣わない。障害者と健常者のそんなコミュニケーションが、日常生活でもメディアを通じても、各所で繰り広げられたら、両者の距離も縮まっていくのかなと思います。

(構成:J-CASTニュース編集部 青木正典)

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