障害者とメディアの関係はこれでいいのか 手足3本失った男が「パラリンピックバブル」に思ったこと

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知られている障害者のタレントは、乙武洋匡さんくらい?

   僕にとって2021年は、メディアに出る機会が多かった1年でした。YouTubeチャンネルの登録者数は10万人を突破し、夏には自著を出版しました。取材を受けたり、ラジオ出演したりすることも増えました。

   その中で実感したのは、どんなメディアにも必ず受け手がいるということ。YouTubeもネットニュースもラジオも本も、その奥には人がいます。僕のことなんて全然知らない人は大勢いて、メディアはたくさんの人と人とを繋ぐきっかけを生み出してくれるものだと、改めて感じました。だから、メディアに期待するものも大きくなっています。

   多様性、ダイバーシティ&インクルージョンに目を向ければ、メディアの力は重要です。障害や障害者について多くの人に発信することで、障害者がもっと見慣れた存在になり、理解が広がると思うからです。

   たとえば2018年の「R-1グランプリ」では、視覚障害のある漫談家・濱田祐太郎さんが優勝し、お茶の間でも脚光を浴びました。障害のある人々にとってすごく励みになったと思います。「お笑い芸人ができるんだ」と選択肢の1つとして考えられるようになったかもしれません。

   一方、テレビでよく見るくらいに知られている障害者のタレントは、乙武洋匡さんくらいではないでしょうか。乙武さんは何だかんだ言っていろんなメディアの最前線で長年活動してきたけど、世の中に障害者はたくさんいます。メディアで発信できる人もいるはずです。

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