LDHコラボ・「王家に捧ぐ歌」新ビジュアルの衝撃
2022年は既に大劇場公演7作、その他の公演9作の内容が発表済みだが、ラインナップの中でファンをざわつかせたのが星組御園座公演「王家に捧ぐ歌」(2月8日~27日上演予定)と、ドラマ「HiGH&LOW」の舞台化となる宙組大劇場公演「HiGH&LOW -THE PREQUEL-」(8月以降上演予定)である。
「王家に捧ぐ歌」はオペラ「アイーダ」を原作として2003年に初演、壮大なミュージカルナンバーが親しまれ宙組で再演もされた作品だが、何の前触れもなくビジュアルを一新。「アイーダ」同様の古代エジプトではなく、現代風の衣装を着た礼・舞空コンビのビジュアルが解禁されている。果たしてどんな舞台になるのか、ファンは期待と不安を持って初日を待っている。
12月24日に発表が飛び込んできた宙組「HiGH&LOW」は2015~16年に日本テレビ系で放送されたドラマ「HiGH&LOW」シリーズの前日譚を描く。EXILE TRIBEが演じたHiGH&LOWの世界観がLDH JAPANと宝塚のコラボにより舞台化される。
併せて宙組トップスター真風涼帆さん主演のライブ「FLY WITH ME」(6月10~12日東京ガーデンシアター)の上演も発表された。こちらにも演出面でLDH JAPANが歌劇団の野口幸作氏とともに演出に携わる。野口氏は過去に自身が演出したショーでGENERATIONS from EXILE TRIBEの「Hard Knock Days」を使ったことがあるが、男性的な「HiGH&LOW」の世界が宝塚の男役たちとコラボの上でどんな相乗効果を舞台にもたらすかが見どころだ。
また、外箱公演では雪組「ODYSSEY」(東京国際フォーラム)、月組「Rain on Neptune」(舞浜アンフィシアター)と、ショー中心で構成された公演が発表済みだ。ショーだけの公演は花組柚香さん、星組礼さんも経験しており、ショーで通しの外部公演もトレンドとなっている。
その他、「HiGH&LOW」以外の大劇場公演に目を向けると宙組「NEVER SAY GOODBYE」、星組「めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人」、月組「グレート・ギャツビー」はいずれもその組やトップスターにゆかりのある演目の再演・リメイクとなる。
「NEVER SAY GOODBYE」は現トップ真風さんの初舞台公演(06年)で、「めぐり会いは再び」は当時若手スターだった礼さんが13年に同作で演じたルーチェを主人公としたスピンオフ作品になる。「グレート・ギャツビー」は91年に雪組で初演、08年に月組で再演されており、4度目の上演になる22年は両組に在籍した月城さんが主演する。
雪組と月組でトップコンビが交代し、花組の瀬戸さん・華さん、星組の愛月さん、そして男役を極めた専科の轟悠さんといったスターたちの退団もあったが、再来年の2024年に迎える創立110周年に向け、着実にエンタメを供給してくれている。
【J-CASTニュース編集部 大宮 高史】