平成はノスタルジーの対象なのか... 違和感噴出した「平成レトロ」、名付け親の胸中は

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もし「平成レトロ」が廃れたら...

   ネット上では「平成サイバー」「平成ポップ」といった、「平成〇〇」の代替案もよく挙がっている。ただ、こうした「平成〇〇」の候補には「あくまで『平成時代』に対するイメージでしかない」ものが多いと指摘する。「例えば、平成サイバーと言ったら、ルーズソックスにサイバー要素はない。サイバーではないものが、そこからこぼれ落ちてしまうんです」

   平成レトロブームを取り上げるメディア関係者の心情も推察する。「平成サイバーとか、平成ポップにすると、扱えるものに制限が出てしまう。何かタイトルをつけるならば『平成レトロ』が使いやすいのかもしれません」

   ただ、これだけメディアに取り上げられても、自身の「平成レトロ」という言葉への思い入れは、さほど大きくないのだという。

「名前を定着させたいというより、平成の文化を残したいというのが第一です。その思いだけでやっています。だって、『平成レトロ』で商標が取れるわけないじゃないですか(笑)。生みの親として儲けよう!とか一切ないです。言葉を取り合おうというのもない。どんな言葉であれ、平成初期のアイテムに注目が集まって、みんなが捨てないようにして、思い出してくれたら、それでいいんですよね」

   平成が遠ざかるにつれて、回顧する時代も進んでいく。「平成レトロ」という名前が廃れたら、山下さんはどうするつもりなのだろうか。

「言葉が変わったら、のっかりますよ。喜んでそれを使います(笑)」

(J-CASTニュース記者 佐藤庄之介)

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