「こんな所に、俺が望んでいた冒険があったんだ」
投稿者は、ふとした拍子にゲーム機「ニンテンドースイッチ」とBotWを買った。「つまらなければ売ればいい」と軽い気持ちだった。
文章は「出勤日だった昨日、電車の窓から見えた名前も知らない山を見て、『登れそう』と思った瞬間、涙が溢れて止まらなかった」と続いた。作中での山を登るシーンを思い出し、現実と重ね合わせたとみられる。
「時間に追われ、現状維持の為に憎まれてでも日々併走するリーマン仲間にこそ薦めたい。たかがゲームとは言わないでくれ。俺達はゲーム黄金期に生まれた。マリオのジャンプで家族が体ごと動かすのを見たことはないか?マリカースマブラと、コントローラー持ち寄って遊んだ記憶はないか?クロノトリガーやFF7の攻略を友人と話し合った事は無いか?」
「今だから分かる。クソガキだった俺に、両親が誕生日やクリスマスやらで、クソ高いハードやらソフトやらを買ってくれた事。ガミガミうるさい傍らで、俺の為に家の金捻出して高いゲームを買ってくれた事。自分の生活に一生懸命で気付かなかった事に、今更気づいて感動してる。もっと親孝行すべきだった」
「★5レビューが良い物ばかりだから今更俺が語る事は何もない。このゼルダは、俺が忘れた『挑戦と報酬』を与えてくれる。地図無き世界を自由に探索できる、ワクワクする冒険が体験できる。同世代の俺達は明日を凌ぐために日々病んでいる。だが人生に失望しないでくれ。こんな所に、俺が望んでいた冒険があったんだと」
レビューは当時、SNS上で広く拡散し、「泣ける」「アラフォー感涙」などと複数のメディアでも取り上げられた。レビュー内の「役に立った」ボタンは3万7000以上押された。反響を受け、投稿者も追記で感謝を伝えている。
老若男女から人気を集めるBotWは、2022年に続編の発売を予定する。