俳優の綾野剛さんにそっくりな猫が里親募集に出されていると、ツイッター上で話題になっている。猫の名前はそのまま「アヤノゴー」。飼育放置されていたところを保護団体「種子島アニマルレスキュー」に引き取られた。
J-CASTニュースは2021年12月28日、種子島アニマルレスキューの吉岡裕美さんに、アヤノゴー君を保護した経緯などを取材した。
ボランティアの大学生から指摘されて名付ける
吉岡さんによれば、種子島では室外で犬猫を飼育する人が多く、厳しい条件で暮らす野良猫などが多く存在するという。こうした状況を受け、吉岡さんは種子島アニマルレスキューを個人で立ち上げた。ボランティアとともに、犬や猫を保護し、治療や避妊手術、去勢などをしたうえで、里親に出す活動をしている。
アヤノゴー君は、複数の猫の飼育を放置してしまった家から引き取ったという。吉岡さんは当時をこう振り返る。
「複数の猫を飼っているものの、エサをあげるだけで放置状態の家に、目の潰れた3匹の子猫がいました。目も鼻もふさがっていて、自力でご飯を食べることすらできない様子でしたので、引き取らせていただけました」
このとき保護した子猫のうち1匹がアヤノゴー君だった。当時は弱っており目から膿が出ていたという。しかし世話を続けていくうちに、元気に凛々しい顔立ちに成長した。
アヤノゴー君は、白地に少しだけ黒い柄の入った雑種のオス猫。現在は1歳3か月くらいで、人懐っこく活発な子だという。他の保護猫たちとも仲が良く、フレンドリーな性格だ。
吉岡さんによれば、アヤノゴー君は目が細く「塩顔」だという。ボランティアに訪れた大学生から「綾野剛に似ている」と指摘されたことを受け、多くの人に気にかけてもらえるようアヤノゴー君と名付けた。
「まじで綾野剛似」ツイッターで話題に
アヤノゴー君は26日、ペットの里親募集サイト「ぺっとのおうち」に掲出された。紹介タイトルはシンプルに「綾野剛似」とした。
この里親募集ページが、「まじで綾野剛似で笑ってしまう」とツイッター上で紹介され、大きな注目を集めている。発端の投稿は28日17時現在までに、1万8000リツイート、7万4000「いいね」を超える反響があった。リプライ欄には、「雰囲気そのまま」「確かに似てる」と驚く声が寄せられている。
吉岡さんは当初、ツイッター上で話題になっていることを知らなかったそうで、反響を伝えると「本当ですか??」と驚いた様子だった。
「自分でもびっくりですね、こんなこともあるんだなと。SNSでは何がどうなるか分かりませんが、頑張っている活動を広めてくださる方がいらっしゃるのだと感じました。今後も活動を伝えていきたいと思います」
アヤノゴー君を通して活動を知ってくれた人々に向けては、こう述べた。
「今まで200匹以上保護し、自費で手術費などを賄ってきました。種子島という遠いところにいるので、なかなか猫たちを見に来てくださいとは言いづらいのですが、見守ってくださる方が増えてくださると良いなと思います。活動を応援してくださる方が増えて下さったらうれしいです」
アヤノゴー君の里親はまだ見つかっていないが、これまでに2件の問い合わせが寄せられた。今後は里親審査などを行い、アヤノゴー君にとって一番良い家庭に届けたいとのことだ。