クリスマス和菓子が受け取り拒否、ボロボロで戻り自ら廃棄 悲痛の職人を「一通の手紙」が救った

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「皆様がサンタさんであり、最高のクリスマスプレゼントです」

   翌日、店のポストをのぞくと、一通の手紙が届いていた。クリスマス和菓子を注文した、別の購入客からのメッセージだった。

「いつも美味しいお菓子で幸せな気持ちにさせていただき、ありがとうございます。そんな素敵なお菓子と、若女将のメッセージカードに心温まり、手紙を書かせていただきました。ずっと気になっていた三宅さんの練り切りを最近になって、やっと頂くことができて、嬉しく思っております。食べてしまうのがもったいないほどの可愛さと、幸せな気持ちになる美味しさに、手間暇かけて、丁寧に作られているお菓子だと感じます。お店が近くにあったら、毎日でも通いたいくらい大ファンになりました。いつか必ずお店に伺いますね!!その日を心より楽しみにしております」
購入客から届いた手紙(「御菓子司 紅谷三宅」店主・三宅正晃さん提供)
購入客から届いた手紙(「御菓子司 紅谷三宅」店主・三宅正晃さん提供)

   涙が止まらなかった。ツイッター上の購入者からも、メッセージカードや包装紙を捨てないで取っている、という声が寄せられた。「なかなか表に出ない立場の職業ですので...直に感謝のお声をいただくと、心に来るものがありますね」。三宅さんはその夜、ツイッターで「私からすれば皆様がサンタさんであり、最高のクリスマスプレゼントです」とつぶやいた。

   今回の件を受けて、来年からは通販での代引き決済を廃止する考えだという。「自分が作ったお菓子を自らの手で捨てさせてしまうのは、従業員の精神衛生上よくないと思っています。注文数は減るかもしれませんが、守るべきものは守りたいです」と話す。

   正月に向けて受注した「迎春上生菓子」は年内に発送される。「みなさんに喜んでいただきたい、笑顔になってほしいお菓子です。写真を撮ったり、SNSに載せてくれるだけで、私としては心が救われます。家族団らんで、新しい年を迎えてほしいと思います」

(J-CASTニュース記者 佐藤庄之介)

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