インターネット通販サイト「Qoo10(キューテン)」で、人気化粧品ブランドの偽物が出回っているとして、メーカーが注意を促している。
被害を訴える購入者も少なくなく、運営会社は取材に対策を強化していると答えた。
「衝撃コスパモール」を標榜
「某通販の偽物に引っかかった」「偽物単体でみただけじゃ見抜けない気がする」――。10代の女性が2021年12月上旬、ツイッターでこう訴えると、不安の声とともに広く拡散した。
取材に応じた女性によれば、Qoo10で人気化粧品ブランド「コスメデコルテ」の商品を購入したものの、正規品と比べてパッケージや中身が明らかに異なっていたという。
Qoo10とは、"衝撃コスパモール"を標榜する通販サイトだ。2010年に運営を始め、年に4回行われるセール「メガ割」で知られる。
女性ユーザーの多さが特徴で、「ビューティ・コスメカテゴリー」が売れ筋。想定顧客は「定番のブランド商品を高コスパで購入したい方」「普段よりもお安くお得な化粧品で、気軽にメイクの幅を広げたい方」「韓国コスメをはじめ、海外の日本未発売商品を入手したい方」としている。
会員数は2020年12月に1750万人を超えた(1000万人突破は18年5月、どちらも運営会社の発表から)。化粧品の口コミアプリ「LIPS(リップス)」を展開するAppBrewの調査(21年11月8日〜15日の期間、3461人のアプリユーザーに実施)では、約2人に1人が化粧品を購入する際にQoo10を最も利用すると答えた。Amazon(15.5%)、楽天市場(12.5%)、ブランド公式サイト(10.8%)を抑えて1位だった。
女子中高生が選ぶ「JC・JK流行語大賞2021」では、アプリ部門でQoo10が4位に選ばれた。