急死した俳優・神田沙也加さんをめぐる報道について、弁護士らで構成する「芸能人の権利を守る 日本エンターテイナーライツ協会」が2021年12月22日、声明を発表した。
報道機関に向けたもので、神田さんに関する報道について「冷静かつ慎重な対応をすることを求めます」などと訴えている。
「大事な家族を亡くしたばかりのご遺族を苦しめるものも多くあります」
声明では、神田さんに関する一連の報道について、
「特に一部週刊誌報道等において、神田沙也加さんのプライバシーを侵害する報道もあり、行き過ぎである面があると考えています」
と表明。取材方法や報道内容についても、「大事な家族を亡くしたばかりのご遺族を苦しめるものも多くあります」とし、
「国民の多くの方々は、各報道機関や週刊誌等に対して、ご遺族や関係者を苦しるほどの取材も報道も一切期待していません。また、そのような記事の配信も期待しておりません」
と指摘した。
「遺族やご関係者に配慮した一定のルールを作ることを強く期待します」
声明では、「芸能人が亡くなられた場合の取材、報道及び配信に関して、遺族やご関係者に配慮した一定のルールを作ることを強く期待します」とも。過去に日本民間放送連盟(民放連)が、遺族らに配慮した取材の留意点や対策をまとめていることにも触れ、そうした対応を改めて徹底するようにも呼び掛けている。
事案によっては「報道の自由がプライバシーの権利よりも優先される事態もある得る」としながらも、「本件のような事案においてそのような公益性は見受けられず報道の自由はプライバシーの権利に劣後するものだと考えます」と強く訴えた。