「後発薬ショック」で医療現場が未曾有の事態 「我々も限界」「薬局の信頼にかかわる」薬剤師が語る過酷な現状

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「いつもの薬」ないとリスクも

   日本薬剤師会常務理事の有澤賢二氏は12月10日の取材に、薬不足は「薬局の信頼にかかわってくる問題」と危機感をあらわにする。自身も札幌で薬局を経営する有澤氏。薬局業界では、地域に住む患者のニーズに応える「かかりつけ薬局」への転換が求められているが、「モノ(薬)が入らないことで、地域の信頼を失っていくのは本当にやるせない」と肩を落とす。

   患者からすれば「いつもの薬」がもらえないデメリットは大きい。薬局での待ち時間が増えるだけでなく、最寄りの薬局に薬がなければ、在庫のある薬局を探す必要も出てくる。

   他の薬に替えれば、身体へのリスクが心配される。現在不足している薬の一つに、抗てんかん薬の「バルプロ酸ナトリウム」がある。有澤氏は剤形を変えたり、同種同効の代替薬を服用すれば症状の悪化も懸念されるとし、「今までの薬で安定的に発作がなかった患者に対し、他の製品に変更する際は、きちんと発作が抑えられているか、予期せぬ副作用が出ないかなどは薬剤師としても注意する必要があると考えている」と話す。

   自身が勤める薬局でも「バルプロ酸ナトリウム」が不足しているという薬剤師の@Dgs_yakugoriさんは「未曾有の事態であり、健康を脅かす問題として全国民に周知すべき」と警鐘を鳴らす。

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