20年ぶりの日本一に輝いたヤクルト、25年ぶりのリーグ制覇を飾ったオリックスの選手や監督らを差し置いて、メディアに連日登場しているのが日本ハムの新庄剛志監督だ。
野球界の常識にとらわれない言動が注目され、お茶の間で「ビッグボス」旋風が吹き荒れている。
パフォーマンスだけじゃない?
「今は地上波で野球を放送していない時代なので、プロ野球に興味のない視聴者は選手、監督の認知度が低い。ただ、新庄監督は別枠です。野球を全然見ない若い世代でも新庄監督は見るという視聴者が多い。
ワイドショーにも取り上げられるほどで、まだシーズンが始まっていないにもかかわらず、社会現象になっている。コロナが収束していればの条件付きですが、来年2月の春季キャンプは報道陣、ファンが大挙して押し寄せ、『新庄フィーバー』になると思います」(テレビ関係者)
面白いだけではない。自身の野球理論もきっちり語っている。
2021年12月6日に放送された日本テレビ系バラエティー番組「しゃべくり007」に出演すると、驚きの「4番打者論」を告白。「僕の4番バッターは足の速い選手なんです。僕が内野を守っていた時に、2死満塁で足の速いバッターが、特に左バッターとかいたら、ゴロきますよね、慌てるんですよ。で、悪送球してたんで。2点入るみたいな。(そういう)野球面白い」と熱弁していた。
「まだ1試合もやっていないわけだし騒ぎすぎ」
12日放送のフジテレビ特番「中居正広のプロ野球珍プレー好プレー大賞2021」に出演した際は、先日行ったコーチ会議で試合中の作戦を伝えるサインの数で「17個あるっていうんスよ!」と驚いたエピソードを披露する。
さらに、今季本塁打王獲得と大ブレークした「ラオウ」ことオリックス・杉本裕太郎外野手に、伸び悩む清宮幸太郎の育成法について質問。日本ハムのナインにヒーローインタビューの練習をさせることを宣言するなど、新庄ワールド全開だった。
ただ、野球ファンの反応は称賛一色というわけではない。
ネット上では「現役の選手がスタジオに来ているんだからもっとしゃべらせてよ。新庄さんは自分が主役じゃないと気が済まないタイプだから見ていて疲れる」「メディアが新庄一色だけど飽きてきた。まだ1試合もやっていないわけだし騒ぎすぎ」「もう飽きたなぁ。毎日ワイドショーからニュースまで。新庄のせいじゃないけど」など辛らつなコメントも。
ビッグボスの勢いはどこまで続くか。(中町顕吾)