東京・赤坂のサントリーホールで行われた読売日本交響楽団のクラシックコンサートで、終演直後に客同士の乱闘騒ぎがあり、ツイッターで目撃情報が次々寄せられた。
殴って出血したとの情報もあるが、サントリーホールによると、警察は呼ばれなかったという。主催者の読響は、「鑑賞マナーを順守していただくよう呼び掛けていく」と話している。
ステージの後ろ側の観客席で起き、その様子は丸見えの状態
コンサートは、2021年12月14日夜に行われた読響の定期演奏会だ。
10月のショパン国際ピアノコンクールで4位入賞した小林愛実さん(26)が出演し、本選で弾いたショパンのピアノ協奏曲第1番を披露するとあって、ファンらから大きな注目を集めた。
ツイッター上に相次いだいくつかの目撃情報によると、コンサート最後の曲であるプロコフィエフの交響曲第5番の演奏が終わり、指揮者の高関健さんが楽団メンバーをねぎらう中で、乱闘騒ぎが始まった。
ちょうどステージの後ろ側にあるPブロックという観客席で起き、その様子は、他の観客席から丸見えの状態だったという。前列と後列の男性客同士が言い合いを始め、1人が殴ってもう1人が出血したのを見たという報告が複数あった。カーテンコールに拍手しながらも、視線はついそっちに行ってしまったと漏らす人もいた。
こうした目撃談へのリプライも次々に寄せられ、「クラシックのコンサートで乱闘って」「これマジ?あのサントリーホールで?」などと驚く声が上がっている。トラブルの原因についての報告は見られなかったが、「時勢的にマスク絡みかな?」「椅子の背を蹴られ続けてたとか」といった推測も出ていた。
読響「スタッフがばんそうこうなどで処置」
読響のコンサートについて、サントリーホールの広報部は12月16日、J-CASTニュースの取材に対し、終演直後に客同士のトラブルがあったことを認めた。主催者の読響と客との話し合いで、双方が納得してトラブルは収まったという。
殴ったとの情報も出ているが、警察は呼んでいないことを明らかにした。救急車も出動していないという。
読売日本交響楽団の広報担当者は16日、取材に次のようにコメントした。
「14日の定期演奏会では、演奏終了後に二人のお客様の間でトラブルがあり、お一人が軽いけがをされてスタッフがばんそうこうなどで処置しました。楽団や演奏会には影響はありませんでした。当楽団の演奏会ではこれまでも、ほとんどのお客様はマナーを守って鑑賞されており、今後も引き続き、鑑賞マナーを順守していただくよう呼び掛けてまいります」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)