千葉県の私鉄・いすみ鉄道が2021年12月14日、列車を撮影する「撮り鉄」に向けて注意喚起のツイートを行った。それは、
「近年、列車撮影において一部の方々にマナーを逸脱した行動がみられ沿線住民の方々の迷惑となっています。今後もこのような行動が続く場合、ヘッドマークイベント等の実施は中止せざるをえない状況です。イベント継続の為にも、撮影マナーを守る自覚と行動をお願いします」という内容だった。沿線で何が起こっているのかを聞いた。
トラブル多発で鉄道側に苦情も
いすみ鉄道は大原駅(いすみ市)~上総中野駅(大多喜町)を結ぶ。沿線の菜の花が著名で開花シーズンには観光客が集まる。現在は動態保存運転中のキハ52形に旧国鉄の準急をイメージしたヘッドマークを掲出する「懐かしのキハ25系準急列車再現イベント」を開催中だ。
前出の投稿の背景を12月16日にいすみ鉄道に取材したところ、沿線住民と撮影者のトラブルが多発していることを挙げた。担当者は「勝手に杭を抜いたり、明らかに他人の土地に侵入したり、違法駐車といった事例が住民から苦情としても報告されています。中には『逆ギレ』する人もいるようです。駅ホームでも白線外で撮影を試み係員の指示に従わないこともあります」と話す。
沿線名物の菜の花は例年3月から4月にかけて満開となる。「現在イベント列車も運行中であり、また今後菜の花シーズンにかけて撮影者が増えることが予想されるため、改めて注意喚起を行いました」とも取材に答えている。