宅配ピザチェーンのピザハットが2021年12月10日、「従業員による不適切な行為」が映った動画がネット上で拡散されているとして謝罪した。動画には、従業員がマスクを触った手でピザ生地をいじる様子などが映っていた。
運営会社は、すでに店内消毒などの対応を取ったとしたうえで、当事者らについても「軽はずみな行動であったことを深く反省しております」としている。
「厳粛な対応を進めてまいります」
ピザハットをめぐっては、10日未明ごろからTikTokに投稿された動画がネット上で注目を集めていた。
内容は店内でスタッフの様子を撮影したもの。撮影者に「バイトリーダー」と呼ばれた男性が、ピザ生地をいじりながら素手でマスクを触って顎まで下げ、おどけた顔でカメラに歩み寄る様子が映されている。
動画を受けてツイッターでは、「どこの店舗か知らんけど、頼みたくなくなる」「衛生面的に嫌だな」といった反応があがっていた。
同日、ピザハットは公式サイトで「従業員による不適切な行為のお詫びと対応のお知らせ」と題した文書を発表。次のように謝罪した。
「このたび、従業員による不適切な行為の動画がインターネット上に掲載され、拡散されている件につきまして、お客様には大変ご不安、ご不快な思いをお掛けいたしましたこと、あらためて深くお詫び申し上げます」
撮影場所は東大阪吉原店で、店内消毒と衛生状況の再確認を実施したと報告したうえで、
「当社としては、この事態を重く受け止め、事実確認後に当事者への対応を含めて、厳粛な対応を進めてまいります」
とする。再発を防ぐため全店舗従業員に対して指導教育の強化及び徹底を図るといい、「引き続きお客様が安心・安全にご利用いただけるように努めてまいります」と伝えている。
「本人たちも深く反省しております」
日本ピザハット・コーポレーション(横浜市)のコーポレート・担当者は13日、J-CASTニュースの取材に対し、「従業員による不適切な行為の動画」は前述のTik Tok動画だと認めた。
担当者によると同社には「バイトリーダー」という呼称はないが、動画に映っていた男性は店舗における時間帯責任者だった。当該動画を削除したうえで「本人たちに了承を得てから個人の携帯端末を確認し、その他関連する情報がない事を確認しております」という。
当事者らへの処分について詳細を公表する予定はないとしながら、「規定に則し厳正に処分いたします」といい、
「本人たちも店内での撮影およびSNS投稿に関する認識が甘く、軽はずみな行動であったことを深く反省しております」
とする。なお担当者によると、同社は店内での携帯電話の私的利用は禁止している。再発防止策の詳細は次のように伝えた。
「改めて店内での撮影等のSNSの使用に関して、従業員全員に対して期限を決め、各個人のeラーニングを用いて指導と管理者によるフォロー教育を実施いたします。
またSNS使用およびマスク着用と活用方法を含めた安全衛生管理の教育に関しましては、定期的に注意喚起を行い再発防止に努めてまいります」