マイナビ(東京都千代田区)が就職活動中の学生へ配信するメールに「学歴フィルター」が設けられているのではないかと、就活生の間で疑問の声が広がっている。発端は2021年12月6日、マイナビ新卒紹介事務局から受信したというメールのタイトルが「<第1>大東亜以下⑨」だったと、就活中とみられる複数のツイッターユーザーが拡散したことだ。
J-CASTニュースは、メールを受信した就活生とマイナビに取材した。
「就職活動を支援する企業として少し疑問」
J-CASTニュースの取材に応じた就活生は、23年卒業見込みの男女。
メールを参照すると、送信者はマイナビ新卒紹介事務局。受信時刻はそれぞれ異なったが、いずれも午前11時台だった。就活サービス「マイナビ2023」に登録する際に、就活エージェントサービスを利用する設定にした学生に送信していると記されている。内容は企業へのインターンシップを紹介するものだった。
「<第1>大東亜以下⑨」というタイトルの意味は判然としないが、ツイッター上では私立大学群の「大東亜帝国」(大東文化大学、東海大学、亜細亜大学、帝京大学、国士舘大学)を指すものと受け止める声が広がっている。また⑨については、「バカ」という意味を持つ隠語として受けとる声もあがっていた。
こうした推測からSNS上では、マイナビが学歴に応じてメールの送信先を変更しているのではないかという疑念が広がっている。
取材に応じた法政大学の男子学生は、「紹介の段階で学歴フィルターをかけることは、該当する学生に直接的に挑戦すらさせないという捉え方にもなるので就職活動を支援する企業として少し疑問」だと不信感を露わにする。
中央大学に通う女子学生は「原因等についてはせめて受信者だけにでも発信していただきたい」とマイナビに説明を求める。12月6日夜までに、マイナビからこのメールに関する説明などは行われていないとのことだ。
マイナビは事実関係を調査中
J-CASTニュースは6日、マイナビ広報部に、「<第1>大東亜以下⑨」というタイトルの意味、サービス上で「学歴フィルター」と呼ばれる有名大学の学生に就職活動が有利に働くような仕掛けを設定しているのか、メールに関する今後の対応などについて、取材を申し込んだ。
マイナビ広報部は7日、「お問い合わせの件、現在正確な事実関係を確認しておりますので、調査が完了しましたら、追ってご回答申し上げます」と回答した。