左足の大腿義足は、ひとつ間違えると曲がってしまう
膝がない左足用に、大腿義足という膝の機能があるものを作ってもらうと、両足義足での練習に移ります。最初は左右どちらかの足に少しでも痛みがあると、全く歩けない。
それからは、バーの間を往復する練習の繰り返し。大腿義足は、歩く時はしなやかに膝が曲がったり伸びたりしますが、ひとつ間違えると意図せずカクっと曲がってしまいます。
もう片方の足があれば咄嗟に支えられますが、僕は両足とも義足なので、左膝がうっかり折れると踏ん張れずに転んでしまいます。膝カックンをされて崩れ落ちるのと同じです。「この辺りで体重をかけると、膝が曲がるな」という感覚を少しずつつかんでいきます。
義足は本当に繊細です。自分の足に合わせて作ってもらっても、多少ずれが出ます。足自体が、採型した時より細くなったり太くなったりします。1日の間でも変わります。
最初からぴったりの義足にはならず、作り直しや調整を繰り返します。義肢装具士の方には本当に何度も試行錯誤していただき、僕の足に合った義足を作っていきました。
バーを使って歩けるようになったら、PT(理学療法士)の方の背中などを掴んで歩く練習です。YouTubeにはリハビリ動画も公開しているので、よろしければどうぞ。