南部鉄器の使用感は?
多くの人が南部鉄器をIHで用いることができないと思い込んでしまうのはなぜなのか。菊地さんは「昔の道具というイメージが強いためかもしれません」と考察する。
実際にIH調理器具で用いた使用感については、
「ガス火で使う場合と違い、火の当たる底部分の色変化がしにくいこと、また持ち手があつくなりにくい特徴があります」
と述べた。
ただし強火で使うと変形を招く恐れがあるため、中火以下での使用を推奨している。
一方で、底面積が小さすぎるデザインのものや、底に突起がついているために設置面積が小さいものはIH調理器具で使えない可能性があるとしている。詳細はメーカーや販売店へ確認してほしいとのことだ。
IH調理器具でも用いることができる伝統的工芸品・南部鉄器。菊地さんにその魅力を尋ねた。
「岩手県の伝統工芸品としていまや世界中の方に愛されるものとなった南部鉄器ですが、もっともご注目いただいているのは鉄分が溶出することです。
日常の中に日本に古くからある生活の道具として親しまれており、ファンの年齢層が女性の間で拡大しています。
お茶やコーヒーが美味しくなったと喜ばれます。お湯を沸かすという何気ない日常の一コマに、たのしみを発見できる道具です」
SNS上では今回の投稿をきっかけに「欲しい!」「片付けたけど出そう」といった声が広がっている。
鉄瓶がIHで使用可能だと各製造元やお店で積極的にPRしてるはずなんだけど、まだまだ知らない方が多いようなのでバズってほしい。 pic.twitter.com/ondkaHjLas
— 菊地海人|南部鉄器工房及富 (@kaito_kiku327) December 2, 2021