日本ハムが、海外FA権を持つ西川遥輝、国内FA権を持つ大田泰示、秋吉亮と話し合った結果、来季の契約を提示せず保留手続きを行わないことを発表した。3選手は自由契約となり、今後は他球団と移籍交渉を自由に行うことが可能になる。
3選手は今季不本意な成績だった。球団に残留するにしても大幅減俸は必至で、補償が必要なFA移籍のハードルも高い。日ハム側は選手個々の野球人生を考えた上での選択としているが、新庄剛志新監督の下で若返りを図る中、球団にとって高額な年俸を払ってまで「必要不可欠な戦力」ではないことも意味している。
「争奪戦とはならないでしょう」
日本ハムファンの間で、特に衝撃が大きかったのは西川だ。
今季は打率.233、3本塁打、35打点と低調だったが、24盗塁で自身4度目の盗塁王を獲得。昨年まで切り込み隊長としてコンスタントに活躍し、打つだけでなく18、20年とリーグ最多の四球を選ぶなど高い出塁率を残してきた。
リードオフマンが固定できなかったチームにはうってつけの人材だが、獲得争奪戦の様相を呈するかというと、そうではないという。
「西川は打撃が良いのですが、外野で肩が弱いのがネック。昨オフには米国でのプレーを目指してポスティングシステムを申請したが、メジャー契約を提示する球団が1つも現れなかったのは守備が問題視されたからだと言われる。
あとはヤンチャなイメージがついているのもマイナスに働いていますね。日本ハムの円陣動画では巨人にトレード移籍前の中田翔と共に西川が後輩に対して圧力をかけるような態度で雰囲気が悪かった。
他球団から獲得する選手は成績だけでなく、人間性も見られる。もちろん円陣の態度がすべてではないですが...。獲得する球団は出ると思いますが、争奪戦とはならないでしょう。年俸も2億4000万円からの大幅ダウンは避けられないと思います」(スポーツ紙記者)
俊足巧打でダイヤモンドを疾走する姿を見たいファンも多いはずだ。西川は来季どの球団のユニフォームを身にまとってプレーしているだろうか。(中町顕吾)