北海道大学附属図書館がフェイスブックの公式アカウントを廃止し、今後はツイッターに注力すると発表し、その理由をめぐって話題になっている。
「Facebookアカウントの運用終了について」。附属図書館は2021年12月2日、こんなタイトルでフェイスブックを更新した。
「ついにFacebookでは十分な広報が難しいという結論に」
それによると、図書館のフェイスブックは、12年10月から、主に学生に向けて、図書館の利用方法やイベントなど図書館活動の広報を行ってきた。そして、「たくさんの方にフォロー・いいねをいただき、職員一同、大いに励みになりました」という。
しかし、図書館では、次のような実情も明かした。
「近年、学生のFacebook利用者が減少していることから、ついにFacebookでは十分な広報が難しいという結論に至りました」
そのうえで、フェイスブックのアカウントは、22年9月30日で廃止すると発表し、「今後新規の投稿は行いません」と告げた。
図書館では、20年4月20日から公式ツイッターを始めており、「今後はTwitterに注力して、情報発信を行ってまいります」としている。
最後に、広報部会名で「これまで北大図書館Facebookを応援くださり誠にありがとうございました。今後とも当館の活動を見守っていただけましたら幸いです」と締め括った。
北海道情報大学の湯村翼准教授(情報科学)が12月2日、北大附属図書館がフェイスブックの実情を明かした部分をツイッターで紹介し、2000件ほどリツイートされて拡散している。
「フォロワーの年齢層を見ると学生に当たる年齢層の割合が少ない」
SNSをめぐっては、若者を中心に「フェイスブック離れ」が進んでいると報じられたこともある。そうしたこともあって、「とうとう大学図書館がFacebookから撤退する時代か」「本名でやるから良い事しか書けないしね」「若者向けの広報ツールとして適切かどうかは疑問が出るよね」といった声が寄せられた。
また、「TwitterがFacebookに勝ったのか...」「Twitterの方が告知力が高い、匿名アカウントで使える」「今はみんなどのsns使ってるんだろ...インスタ?TikTok?」とSNSのあり方も議論になっている。
一方で、「Twitterで情報を流すならボタン一つでFacebookにも投稿可能だと思うのだが」「そもそも、大学の情報をSNSで得る学生ってどのくらいいるんだろう?」などと大学側に再考を促す向きもあった。
北大附属図書館の管理課は12月3日、J-CASTニュースの取材にメールで回答し、フェイスブックの利用が学生より上の世代に偏っている実情を説明した。
「フォロワーの年齢層を見ると学生に当たる年齢層の割合が少ない状況でした。学生層に向けての工夫やアイデアが足りなかったかもしれません。また、この件について、学生からの反応はいまのところこちらでは把握しておりません」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)