FA権を取得した選手たちの動向は、チーム編成に大きな影響を及ぼす。
広島はエース・大瀬良大地、今季最多勝の九里亜蓮の動向が注目されたが、球団が全力で慰留したのに加えて佐々岡真司監督も両投手と会食するなど熱意を見せた。共に残留を発表して広島ファンを喜ばせた。首位打者を獲得するなど卓越した打撃技術を誇るDeNA・宮崎敏郎も6年の長期契約で残留が決まった。
その一方で、阪神の正捕手・梅野隆太郎の去就が不透明だ。
シーズン終盤の起用法で溝?
育ててもらった阪神に対する愛着も強いことから、メディア関係者の間では「残留するだろう」という見方がシーズン中から強かったが、雲行きが怪しくなっている。
今季は130試合出場で打率.225、3本塁打、33打点。規定打席最下位の打率だったが、得点圏打率.321と勝負強い打撃で首位を快走した前半戦はチームを攻守で牽引した。だが、シーズン終盤は坂本誠志郎にスタメンマスクを譲る機会が増え、巨人とのCSファーストステージも1戦目も先発メンバーから外れた。
「梅野は開幕から試合に出続けて疲れが見えていた部分もあった。坂本のパフォーマンスも良かったので、スタメンを外れたのは仕方ないと思います。ただ本人がこの状況をどう感じるか。FA権を行使して他球団の話を聞いてみたいと考えても不思議ではないと思います」(スポーツ紙デスク)