フジテレビ系のドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」で、北海道の牧場に預けている馬の死産などを勝手に放送されたと、馬のオーナー男性がツイッターで抗議している。
フジ側から何も連絡がなかったといい、死産シーンなどの削除を求めている。フジテレビは、「男性へ事前に連絡をしていなかったことは事実」と認めたが、男性に説明して納得を得たとしている。
馬の今後に影響しかねないと抗議
この番組は、2021年11月28日に「私が守りたいもの~北の大地 牧場一家の12年~」のタイトルで放送された。北海道内の牧場一家が、様々な困難に直面しながらも、サラブレッドなどの競走馬を懸命に育てていく様子を描いたものだ。
死産のシーンでは、初めて出産に臨む牝馬の名前を出したうえで、亡くなっていた黒っぽい子馬の映像を映した。お腹の中ですでに亡くなっており、子馬を引っ張り出したときは、脈が打ってなかったという。この牝馬が、亡くなった子馬をいとおしげになめている様子も映された。
これに対し、この牝馬を繁殖用に牧場に預託したオーナーの男性が同日、ツイッターを更新し、フジテレビから話を聞いておらず許可していないのに無断で馬を映したと不満を漏らした。馬が死産して子馬の亡骸が横たわっているショッキングな映像が流れ、馬の今後に影響しかねないと抗議していた。
オーナーは、他地域での放映は取り止めるか、馬の名前や死産シーンをカットするかなどについて、フジ側と交渉しているとも明かしていた。
フジテレビの広報宣伝部は29日、J-CASTニュースの取材に対し、次のように答えた。
「男性へ事前に連絡をしていなかったことは事実ですが、すでに男性ご本人に直接ご説明させていただき、ご納得頂いております」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)