プロ野球・阪神タイガースOBの江夏豊氏と田淵幸一氏が2021年11月24日、日本プロ野球OBクラブのYouTube動画に登場し、同じ阪神OBで北海道日本ハムファイターズの「ビッグボス」新庄剛志監督について語った。
江夏氏は「世も末かと。あの新庄が監督する。プロ野球界は終わりだな、というファンの方も沢山おられると思う」としながら、「今の若い方というのは、昭和の野球ファンとは違った野球の見方をしていると思う。新しいファン層をどんどん増やしてくれるんじゃないか」と、ファン目線に立って期待を寄せた。
新庄監督就任に田淵氏「たまげたな」
江夏氏は1967年~75年に阪神に在籍。68年には25勝、73年には24勝をあげるなど、チームのエースとして活躍した。田淵氏は69~78年に阪神に在籍。毎年のように怪我に見舞われながら、75年には本塁打王を獲得するなど、主砲としてチームを支えた。江夏氏、田淵氏は69年~75年にチームメイトとして戦った。
日本プロ野球OBクラブのYouTube動画では、2人の対談の様子が連日公開されている。24日公開の最終話「【大事なのは〇〇】日ハム・新庄剛志監督、中日・立浪和義監督。レジェンドふたりはどうみてる?」では、今オフに就任した2監督の名前が話題にのぼった。
田淵氏は「立浪はやっとなったなーという感じだし、たまげたなっていうのは新庄」と語る。90~00年に阪神に在籍した新庄監督については「野球熱はものすごい持っている。彼はメジャーに行っている。世界の野球を観ているというだけで、彼の野球人生・監督人生はプラスになると思いますよ」と評した。
一方の江夏氏は「まず第一番に、世も末かと。あの新庄が監督する。プロ野球界は終わりだな、というファンの方も沢山おられると思う」とした一方で、「でも反対に、あの新庄が監督するんだから、どんなチームを作ってどんな戦い方をするんだと。今の若い方というのは、昭和の野球ファンとは違った野球の見方をしていると思う。新しいファン層をどんどん増やしてくれるんじゃないか」と、ファンの目線から期待を寄せた。
「大変だと思うけど、頑張ってもらいたい」
ただ、江夏氏は「そのためにはやっぱり勝たないと。日本の国民性、ファン層を見ていると、負ければやっぱりファンは離れていく。勝てば注目度が増える。じゃあ、テレビで見よう。じゃあ、グラウンドに行こう、になっていくと思う」と勝利の重要性を説く。
また、「イメージの新庄という人がどんな野球をするのか。どういう信念をもって野球をするのか。選手たちの方はかなり、監督に対して注目していると思う」とし、「新庄は選手たちと戦っていかなあかんねんから。まず味方の選手と戦って、味方の選手を自分の身に向けて、さあ行こう、というまでには、かなりの時間がかかると思う」と持論を示す。
その上で「自分ひとりじゃ無理なんだから、いいコーチングスタッフ、仲間を周りにくっつけて、新しいチームの在り方、新しい戦い方を作ってもらいたい。大変だと思うけど、頑張ってもらいたい」と背中を押した。