「消滅危機」から躍進の国民民主 独自路線の先に何を見る?玉木雄一郎代表に聞く【インタビュー】

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若い人が議員になれる道を開かないと、高齢者向けの政策ばかりに...

   ―― 当選した11人中5人が新人でした。これをどう評価しますか。比例票が後押しした、党名が浸透してきたという見方もできそうです。

玉木: そうなんです。20年9月に新たにスタートを切って1年ちょっとでしたが、これだけいろんな政党がある中で、認知度を上げていくのは大変なんですよ。ただ、選挙期間中は比較的平等に地上波でも取り上げてくれたりするし、政策についてもかなり注目していただいたので、こういう結果につながったと思っています。共産党を抜いて、一応野党第3党になったので、いろんなテレビなんかにも出来れば呼んでいただいて、我々の政策を国民の皆さんに知っていただくようなチャンスをいただければと思います。さらに、これまでと同様に、ネット上では「たまきチャンネル」やツイッターで、タイムリーに政策を発信していきます。

   ―― 9月15日に行われたポスターと主要政策の発表会見では、「給料が上がる経済」や「人づくり」を掲げて「若い人をエンカレッジ(激励)していく、そういう政党で我々はありたいと思っている」と話していました。投票率が高い高齢者向けの政策が優先されがちな「シルバーデモクラシー」が問題になる中、「若者向け」を明確にするのは珍しいです。選挙戦での印象的な若者からの反応などあれば聞かせてください。特に「若者に響いた」と感じた政策はありましたか。

玉木: 象徴的なのが、名古屋で「18歳被選挙権」に特化して演説をした時です。各党みんな「若者政策」と言いますが、力を入れていないんですよ。なぜかと言うと、当事者がいないからですよね。今はどんなに「若者のためにやります」と言ったって、早くて25歳にならないと衆議議員になれない。参院議員なら30歳。10~20代の声を反映する政治をやろうとすれば、そういう人たちが政治家になるのが早い。ですから、「18歳の選挙権を実現したけど、今度は18歳の被選挙権を衆議院に認めよう。早ければ『高校生衆院議員』とか『大学生衆院議員』ができる」というパネルを作って、賛否をシールで貼ってもらいました。若い人がいっぱい来てくれて、皆さん「賛成」に。一部反対もありましたけどね。そういう対話型の演説会をしたら、すごく若い人の反応が良かったです。ただでさえ数(人口)が減っていくし、若い人は数少ない時代ですから、政治的にはむしろもっと若い人を積極的に議員になれるような道を開いてあげないと、与野党各党、常に絶対数が多い高齢者向けの政策ばかりになってしまいます。若い人にもっともっと投票にも行ってもらいたいし、さらに自分がなったらいいと思います。そうすれば同級生が政治家だ、という機会もあるわけで、それが一番政治を身近に感じる機会になると思います。そういったことを話したら、結構興味を持って聞いてもらいました。

   ―― 演説会場に若い人は多かったですか。

玉木: そうですね、北海道では半分ぐらい高校生でした。17歳だと選挙権がありませんが、それでも来てくれて耳を傾けてくれました。そういう若い世代にきちんと響くような政策を言わなければいけないと、選挙活動を通じて逆に私自身気づかされましたね。出口(調査の結果を)見ると、実際に10~20代は比較的他の年代層に比べて、支持の層が厚かったです。
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