「この体を言い訳にはできない」 毎朝4時半起きで出社準備、手足3本失った僕の「朝の過ごし方」

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みんなができるような時間短縮ができない

   僕はみんなができるような時間短縮ができません。手足がある人だったら、急いでいる時は走ったり、駅に向かいながらジャケットを着たりすることもできます。でも僕は走れません。歩きながら別のこともできません。寝坊したら、時間を取り返すのは難しいです。

   事故の後、22歳で働き出して、その3年後に今の会社へ転職しました。20代前半の頃、朝はもっと遅かったです。出勤の道中、青信号に間に合うよう周りの人が走って渡っていきます。それを横目に僕は信号に間に合わなくて、時間をロスし、電車に乗り遅れる。そんなことが何度かありました。

   駅では、階段の上り下りはできますが、どうしても時間がかかってしまうのでエレベーターを使います。エレベーターをタッチの差で逃し、戻ってくるまでに2分くらいかかったこともあります。その時も電車を逃し、会社に遅刻しそうになりました。

   そんな経験が悔しかったから、朝は時間に余裕を持つようになりました。だから起きるのが早くなりました。この体だから、規律を持って生活する必要があったんです。

   僕自身は行動に時間がかかるけど、「1日24時間はみんな平等」です。それに気づいた時、この体を言い訳にはできないと思いました。「手足が3本ないから遅刻しやすいです」というのは、僕にとって言い訳でしかない。だから、生活を組み立てました。

   悔しい思いをしたから、もうこんな思いをしたくないと奮起しました。最初から規則正しい生活ができていたわけではありません。失敗から学び、工夫して変えていった結果、今のような生活ができるようになりました。

(構成:J-CASTニュース編集部 青木正典)

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