大阪名物「551の豚まん」で知られる蓬莱(大阪市)。その創業者の「孫」が手がける「豚まん専門店」が2021年11月25日、東京・恵比寿に出店する。
ネット上では「"551 蓬莱"の豚まんが東京でも味わえる」と話題に。しかし、蓬莱の広報担当者に話を聞くと「出店はネットニュースで知った」――。一体どういうことなのか。
ツイッターでバズり話題に
「551の豚まんが、あるとき~」
関西のお茶の間で聞こえてくる、おなじみのフレーズ。大阪を中心に近畿圏で約60店舗を展開する「551蓬莱」(運営会社:蓬莱)のテレビCMだ。
台湾出身の羅邦強氏が大阪・難波に開いた「蓬莱食堂」(1945年開業)がルーツの551蓬莱。蓬莱公式サイトによると、看板商品の「豚まん」は、当時神戸で人気を得ていた、小ぶりなサイズの「豚饅頭」をやや大きめにアレンジしたものだった。シンプルな味付けの豚まんは、大阪名物として定着。出張時の「手土産」としても人気がある。
生地の配送が難しいことを理由に、東京には進出していない551蓬莱。それがかえって、「大阪名物」のイメージを強固なものにしてきた。
そんな中、飲食店を手掛けるMERCER OFFICE(東京都渋谷区)は11月12日、豚まん専門店「羅家 東京豚饅」を東京・恵比寿に出店すると発表した。同社の社長は、蓬莱創業者・羅邦強氏の孫だという羅直也氏。12日に配信された店のニュースリリースには、こんな文章がつづられていた。
「大阪土産の定番『551 蓬莱』の創業者羅邦強の孫が監修!」
「大阪のソウルフード、"あの豚饅"の味が東京でも味わえる!」
「ネタ(皮)の発酵、カヤク(餡)の配合など、創業者考案のレシピを再現した完全無添加の豚饅を提供します」
出店情報はツイッター上で拡散され、「行かないといけない」「毎週通います!」などと話題に。中には「"551 蓬莱"の豚まんが東京でも味わえる」という見出しで報じたネット記事もあった。