過去にも問題に
「広告主側がアダルト属性を設定していない、かつグーグル側もアダルトと判定できていないという2つの問題があると思います」
インターネット広告代理店「アナグラム」(東京都渋谷区)の田中広樹さんは、J-CASTニュースの取材にこう話す。
ショッピング広告のポリシーでは、肌の露出やヌードを含む画像は「成人向けコンテンツ」とみなされる。未成年者をターゲットにしたり、露骨な性表現を含む内容を宣伝したりするのは禁止されている。
田中さんによれば、成人向けコンテンツを含む広告を出稿する場合、広告主は商品またはアカウント単位で「アダルト属性」を付与する必要がある。しかし、この手続きが厳守されず、不特定多数に表示されている可能性があるという。
グーグルが提供する機能「セーフサーチ」を利用者がオンにすれば除外できるが、それでもアダルト属性が付いていない広告は防げないとする。
田中さんは19年5月の時点でこの事象に気づき、ブログで問題提起していた。執筆後に改善がみられたものの、対応が不十分だったためか、利用者からまたも指摘された格好だ。
「広告主側の適切な商品データの登録と、グーグルの審査の厳格化の両方が達成できないと表示は減らないはずです。また、多くのユーザーはセーフサーチがオフのため、意図せず性的な商品の広告が出てくることがあります。グーグルが標準でオンにして、オプトイン(同意)しないとオフにならない仕様にするのも有効ではないでしょうか」
グーグル広報部は取材に、「個別の申入れに関してはお答えできない」と説明し、一般論として「広告をすべてのユーザーにとって安全かつ適切なものに保つために、掲載されるショッピング広告は Google のショッピング広告ポリシーに準拠しているか常に審査しています」と答えた。
ポリシー違反の広告を見つけた場合、以下から報告してほしいと呼びかけている。 https://support.google.com/ads/contact/vio_other_aw_policy?visit_id=637725579029552787-2382236017&rd=1
(J-CASTニュース編集部 谷本陵)