阪神タイガースで活躍した元プロ野球選手の赤星憲広さんが2021年11月13日、槙原寛己さんの公式YouTubeチャンネル「ミスターパーフェクト槙原」に出演し、ヒーローインタビュー中に観客を怒鳴りつけた過去について真相を語った。
「ヒーローインタビューでキレた人なんて多分いない」
赤星さんは2008年5月24日、敵地で行われたセ・パ交流戦のソフトバンク戦に8回から代走として出場。1点差で迎えた9回に打席が回ってくると逆転の2点タイムリーヒットを放ち、勝利に貢献した。しかし、試合後のヒーローインタビューで「入ってねえんだよ、この野郎!」と客席に向かって激怒する姿が映像として残っている。
「【入ってねぇんだよ!】赤星がファンにブチギレ!あの事件の真相を聞いたら、甲子園でもキレていた!【チャッカマン】球界復帰への思いも告白【第5話】」と題して公開された動画で赤星さんは、「ヒーローインタビューでキレた人なんて多分いないと思うんですよ。その日のヒーローですよ?」と自嘲した。
「お前のしゃべってる声、聞こえねぇんだよ!」のヤジに反応
赤星さんによると、その日の相手先発投手が苦手とする杉内俊哉選手だったため、当時の岡田彰布監督から「打率を下げるだけだから試合を休め」と言われ、しぶしぶながらも指示に従ったという。結果的に試合は、途中出場した赤星さんの適時打により阪神が接戦をものにした。勝利の立役者となった赤星さんだが「うれしさ半減だったんですね。スタメンじゃなかったし、いいとこ取りしたみたいな感じ」と釈然としない気持ちだったと明かし、お立ち台に呼ばれた時の心境を「入りがまず機嫌があまりよくなかった」と振り返った。
この時、ヒーローインタビューのマイクがテレビ用だった関係で、音声が球場には流れていなかった。そのため、ある観客から「お前のしゃべってる声、聞こえねぇんだよ!」とずっとヤジられていたという。赤星さんは、「『そりゃ聞こえないでしょ。だってマイク入ってないんだもん』と、冷静に思っていたんですよ」と述懐。その後もファンは執拗に「聞こえない」を連呼し、3個目の質問を受けたタイミングで「お前、いい加減にしろよ! 聞こえねぇつってんだろ!」と罵声を浴びせてきたという。
その瞬間に赤星さんは「キレちゃった」と述べ、「おかしいじゃないですか、だってそんなの。周りの人たちはみんな気づいてるわけですよね? この音声は球場に流れていないんだって、一言二言しゃべった時点で誰でも分かることじゃないですか。なのにずーっと(文句を)言うわけですよ。それに対して返しちゃったわけです」と回想した。