「お前のしゃべってる声、聞こえねぇんだよ!」のヤジに反応
赤星さんによると、その日の相手先発投手が苦手とする杉内俊哉選手だったため、当時の岡田彰布監督から「打率を下げるだけだから試合を休め」と言われ、しぶしぶながらも指示に従ったという。結果的に試合は、途中出場した赤星さんの適時打により阪神が接戦をものにした。勝利の立役者となった赤星さんだが「うれしさ半減だったんですね。スタメンじゃなかったし、いいとこ取りしたみたいな感じ」と釈然としない気持ちだったと明かし、お立ち台に呼ばれた時の心境を「入りがまず機嫌があまりよくなかった」と振り返った。
この時、ヒーローインタビューのマイクがテレビ用だった関係で、音声が球場には流れていなかった。そのため、ある観客から「お前のしゃべってる声、聞こえねぇんだよ!」とずっとヤジられていたという。赤星さんは、「『そりゃ聞こえないでしょ。だってマイク入ってないんだもん』と、冷静に思っていたんですよ」と述懐。その後もファンは執拗に「聞こえない」を連呼し、3個目の質問を受けたタイミングで「お前、いい加減にしろよ! 聞こえねぇつってんだろ!」と罵声を浴びせてきたという。
その瞬間に赤星さんは「キレちゃった」と述べ、「おかしいじゃないですか、だってそんなの。周りの人たちはみんな気づいてるわけですよね? この音声は球場に流れていないんだって、一言二言しゃべった時点で誰でも分かることじゃないですか。なのにずーっと(文句を)言うわけですよ。それに対して返しちゃったわけです」と回想した。