「そもそも選挙の争点は、あなた様が決めることでもなく...」
枝野氏はさらに反論。「中立」という体裁の必要性を改めて指摘し、IWJが主張する衆院選の争点は妥当ではないと主張した。
「そういう意見の方がいらっしゃるのは分かるし、あなた様の報道機関としての社論として、それは新聞社でも社説では私たちの考え方と180度違う社説を載せていらっしゃる方もいらっしゃいますが、そういう社の方も、こういった場では中立性という立場に立った前提での質問を皆さんしていただいています。記者会見というのは、私はそういう場だと思っておりますので、そこを整理しないと記者会見が混乱をすると思っておりますので、そういったことの本質は次の執行部で検討してもらいたいと思っておりますし、私は今の前提そのものが、そもそも選挙の争点は、あなた様が決めることでもなく、トータルとしての総有権者が決めることであって、今回の争点でなかった、というのは間違いない。次の選挙の争点が何になるかも、その時点での総有権者が判断することだと思っています」
IWJ記者はこれを受ける形で
「承知しました。『中立』ということについては、改めてご見解をお伺いしたいと思います。次の機会に...」
などと話しているところに枝野氏が割って入って「次の機会は、私はありませんので、すみません。それは次の執行部が考えると思います」。
司会の党職員が
「報道担当として、今の議論を受け止めて考えたいと思います」
などと引き取った。
他の記者からも記者会見のあり方をめぐる質問が出た。朝日新聞記者は、「中立性」という言葉は「かなり恣意的な、解釈の幅がありうるもの」だとして、「引き継ぎ」でネットメディアやフリーランスの記者が排除される可能性について質問。枝野氏は「排除」については否定しながらも、他の記者からは苦情も寄せられていたことを指摘。記者会見のあり方を「整理」することが必要だとした。
「別に『排除する』とかいうことではなくてですね、記者会見というのはどういう場なのか、と。もちろん、いろんな意見の方、『こういう意見の人もあるけどどうですか』みたいなのは当然ありうるとは思うんですが、それを延々とお話しをいただく場では全くないのは間違いないと思っていますので、それは他の記者さんが迷惑しているという声をたくさん聞いてもおりますし...。私もミニ集会か何かで意見をお聞きするのは、当然聞いていかなきゃならないです。それは『記者会見の場ではないな』と思うので、そういう整理はきちっとしないとですね...、現場の記者さんが困っているのを、この4年間聞いてきましたので。そこは何とか整理できればなぁ、ということを引き継ぎたいと思います」