撮り鉄と「敵対」ではなく「共存」を 迷惑行為頻発も...JR東日本が「コミュニティ」作った理由

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「撮り鉄の方を排除しても...」

   撮り鉄コミュニティの開設には、もう一つ狙いがある。撮り鉄が起こすトラブルの軽減だ。

   今年4月、京阪電鉄・森小路駅(大阪市旭区)のホームから線路内に降り、鉄道の走行動画を撮影したとして、東京都内に住む19歳の少年が鉄道営業法違反の疑いで11月9日に家裁送致された。少年は「他の撮り鉄に負けたくなかった」と供述しているという。

   頻発する撮り鉄の迷惑行為に、鉄道会社は頭を悩ませてきた。JR東日本スタートアップの広報担当者は「鉄道会社も今までは(撮り鉄問題を)避けてきたというか、敵対視してきたところがあった。いいイメージがなかった」と語る。

   駅での撮影を禁止するなど、撮り鉄への締め付けを強くする方策も考えられる。ただ、「撮り鉄の方を排除しても、絶対どこかから(問題行為が)出てくる。全ては埋めきれない」と担当者は話す。

   突き放すのではなく、「共存」を――。撮り鉄コミュニティを通じて「撮り鉄のスタンダード」を作ることで、トラブルを減らしていきたいという。「鉄道会社だけではなく、沿線住民や私有地をお持ちの方にご迷惑をかけなくなることが、我々としても一番」(担当者)

   迷惑行為が報じられることの多い撮り鉄だが、マナーを守って撮影する人も多くいる。担当者は「我々の商品を撮っていただけるのはうれしいこと。ネガティブな『撮り鉄』というワードがポジティブなワードに変わっていけば」と期待を寄せる。

(J-CASTニュース記者 佐藤庄之介)

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