IT大手ディー・エヌ・エー(DeNA)のウェブサービスで、第三者の著作物を無断利用していたことが2021年11月4日、分かった。
著作権者の指摘で発覚し、同社はJ-CASTニュースの取材に「第三者のコンテンツの利用に関する社内教育・チェック体制の強化を行い、再発防止の対応をしてまいります」と答えた。
WELQ騒動の教訓生かされなかった?
無断利用が発覚したのは、DeNAが運営するクラウドサービス「Coopel(クーペル)」。20年4月にサービスを開始し、200社以上(21年8月時点)が導入している。
サイトのヘルプページで、「正規表現」と呼ばれるIT知識を表でまとめていたが、個人ブログから一部を改変して転載していた。
取材に応じたブログ運営者によれば、表を掲載したページの検索順位を確認するため、グーグルで「正規表現」と調べたところ被害に気づいた。ページは19年2月に公開していた。
SNSで21年10月30日に問題提起すると、翌日に事業責任者から連絡があり謝罪を受けた。現在、問題の表はクーペルから削除されている。
DeNAをめぐっては、16年11月にキュレーション(まとめ)サイト事業で著作権侵害の恐れがあるなどずさんな運営が明るみとなり、健康・医療情報の「WELQ(ウェルク)」など計10サイトを閉鎖する事態になった。
ブログ運営者は「再発防止が十分に機能していないのだと感じました」と教訓が生かされていないとし、「コンテンツをコピーしないで済む厳格なルールや仕組み作りと浸透、およびDeNA社員のリテラシーの向上を望みます」と訴えた。