ラッコに「ポケット」のようなものがあるのをご存じだろうか。現在ツイッター上では、アラスカラッコのメイちゃんが「ポケット」からたくさんの玩具を取り出す動画に大きな注目が集まっている。
投稿したのは鳥羽水族館(三重県鳥羽市)。メイちゃんが玩具を一つずつ飼育員に手渡ししている様子に「どこにしまってるの!?」「ドラえもんのポケットのようだ」と驚きの反応が寄せられている。
ラッコのポケットとはいったいどんなものなのか。J-CASTニュースは2021年11月4日、同館の広報担当者に取材した。
ラッコの「ポケット」の正体は
ラッコといえば、水面の上で仰向きになりながら餌を食べるイメージが定着している。お腹の上で、石を使って貝を叩き割っている印象も強いだろう。この石や貝などをしまう場所が「ポケット」と呼ばれているのだという。担当者はこう話す。
「ポケットと言われているものは、わきの下にある皮のたるみです。ラッコはわきの下に物を挟んでいるのです」
ラッコのメイちゃんは、この部分に玩具をしまい込んでいる。鳥羽水族館は3日、「メイちゃんのポケットから無限に出てくるオモチャ」と、その様子を動画で紹介した。
メイちゃんは、エビやイカなどを模した玩具をわきの下から次々と取り出し、飼育員に手渡しする。たまにバランスをとるために、宙返りをするように水中に潜り、再び顔を出すと、両手を添えて玩具を渡し続けた。
この様子がSNS上でかわいいなどと大好評だ。
「かわいすぎるイリュージョン」
「ラッコにポッケがあるのは知っていたがこんなに大容量だったとは」
「凄い!!ドラえもんの四次元ポケットみたい!!」
この投稿は4日19時現在までに約4万回リツイートされ、15万件を超える「いいね」が寄せられている。
どれくらい物が入るの?
鳥羽水族館のラッコたちに与えられた玩具は、まな板を切り取って作っている。石などを与えてしまうと強化ガラスをたたき割ってしまうこともあるためだ。玩具は手のひらに収まるほどのサイズで、水槽に10個投入されている。
担当者によれば、メイちゃんは同館でもかなり器用なラッコだ。そのためか、最高で8つの玩具をポケットにしまう様子が確認されている。残りの玩具は他のラッコが持ち出していた。
担当者は、メイちゃんのポケットには10個まで入るのではと推測している。機会があれば何個まで入るか検証してみたいと話した。
メイちゃんは現在17歳。大好物は甲殻類とイカで、特技はジャンプだという。水面から約1メートル40センチの高さのガラス面に設置されたイカを、ジャンプして取ったこともある。水中から完全に体を出してここまでの高さを飛べるのは、同園ではメイちゃんだけだ。
日本でラッコを展示している水族館は少ないとして、「ぜひ鳥羽水族館にお越しになった際にはラッコを見てもらいたいです」と呼びかけている。
(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)
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— 鳥羽水族館(TOBA AQUARIUM) (@TOBA_AQUARIUM) November 3, 2021