衆院選神奈川13区で立憲民主党の新人・太栄志(ふとり・ひでし)氏が、当選12回を誇る自民党・甘利明幹事長を破り、初当選を果たした。
地元での街頭演説や集会など、長年の地道な選挙活動が実を結んだ。鹿児島出身で、自身を「令和の西郷どん」と称する太氏。ネット上では「何者なの?」「太の時代来るんか?」と注目が集まっている。
「あまりよりふとり」キャッチフレーズ連呼で勝利
「皆さまからのご支援で国会に議席を得ました事、御礼申し上げます。2015年12月に挑戦を始め、徹底して地域を歩き、毎日街頭に立ち、ようやくスタートラインに立ちました。今後、コロナ支援、外交安全保障、危機管理体制の強化などに取り組みます。そして、『世界に誇れる』日本づくりを進めて参ります。」
2021年11月1日、太氏は自身のツイッターで衆院選の「勝利報告」を行った。
現在44歳の太氏は鹿児島県の離島・沖永良部島出身。中央大学法学部卒業後、同大院法学研究科を修了したのち、国会議員の秘書、米シンクタンクでの安全保障研究などに従事。15年に国政挑戦を決意した。
17年の衆院選では甘利氏の前に敗北したが、地元での地道な活動を継続。事務所開設からの5年半で10万件の戸別訪問、2000日の街頭演説を行い、「草の根タウンミーティング」と題した地元住民との集会は86回実施した。
今回の選挙では、「あまりよりふとり」のキャッチフレーズを連呼。岸田内閣で幹事長に就任し、「政治とカネ」の問題が再燃した甘利氏のイメージ悪化も追い風となり、難攻不落の地で大金星を収めた。
自身を「令和の西郷どん」と豪語する太氏。09年には無一文ながら結婚したという破天荒なエピソードも。「太(ふとり)」という珍しい名字、そして現職幹事長の甘利氏を破ったということで、ネット上では「太さんって人は何者なの?」「太の時代来るんか?」と注目を集めている。
名字検索サイト「名字由来net」によると、「太」(ふとり、たい、ふと)という名字は全国におよそ510人存在。特に多いのが鹿児島県で、およそ150人がいる。
皆さまからのご支援で国会に議席を得ました事、御礼申し上げます。2015年12月に挑戦を始め、徹底して地域を歩き、毎日街頭に立ち、ようやくスタートラインに立ちました。今後、コロナ支援、外交安全保障、危機管理体制の強化などに取り組みます。そして、「世界に誇れる」日本づくりを進めて参ります。 pic.twitter.com/q7ENVtrvtx
— 太 栄志(ふとり・ひでし)立憲民主党 (@h_futori) November 1, 2021