電化設備をわざわざ撤去する理由
九州新幹線の部分開業で「並行在来線」になる長崎本線の肥前山口~諫早間(60.8キロ)は乗客の減少が見込まれる。そのため、JR九州が引き続き運営することは困難だとして、線路管理と列車運行の事業者を分ける「上下分離」が行われることになっている。前者は両県が出資する「佐賀・長崎鉄道管理センター」が、後者は引き続きJR九州が担う。
肥前山口~諫早間は電化路線の維持コストの方が重荷になるとみられるため、電化設備を撤去し、気動車の運行に切り替えることで07年に両県とJR九州が合意。その後、特急電車の運行区間を伸ばしたり、運行コストを削減したりする目的でJR九州が肥前山口~肥前浜間(18.0キロ)の電化維持を提案していた。その結果、現時点では肥前浜~諫早間(42.8キロ)の非電化が決まっている。
JR九州の広報部では、西九州新幹線開業後の「36ぷらす3」の運行について「今後の方向性については決まっていない」と話している。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)