「佃煮百景」「霞が関初のVTuber」...攻めた取り組み連発
実は水産庁、「1か月毎日海鮮丼チャレンジ」の他にも、数々のユニークな企画にチャレンジしている。
例えば、公式ブログ「アワビのステーキ食べてみたいよね」では、「佃煮の世界」というコンテンツを展開。水産庁の職員が「佃煮エージェントK」に扮し、佃煮のディープな魅力を伝えるというものだ。
佃煮の歴史、作り方、佃煮料理のレシピなどが掲載されている中、異彩を放つのは「佃煮百景」という特集。琵琶湖の淡水魚「ビワヨシノボリ」を使った「さんしょうごり」や、茨城・霞ケ浦で採れる「子持ちはぜ」の佃煮など、全国各地の佃煮をご飯の上に載せて、連日写真で紹介している。「海鮮丼チャレンジ」とは別の意味で、インパクトのある光景だ。
昨年8月には「霞が関初」となるVTuber「デジモちゃん」が始動した。デジモちゃんを起用した広報動画「魚が君に届くまで」では、視聴者と一緒に魚や海、水産の魅力をストーリー形式で学んでいく。これまで5話が投稿されている。
「攻め」の姿勢の背景には、水産庁を外局として置く農水省の存在がある。同省は昨年1月にYouTubeチャンネル「ばずまふ(BUZZ MAFF)」を開設。「農水省あるある」を歌った動画や、若手官僚の暮らしぶりを映した動画など、コミカルで親しみやすいコンテンツが注目を浴び、多くのメディアに取り上げられた。29日時点で12.2万人の登録者を抱えている。
水産庁の担当者も、農水省の活動には「刺激を受けている」と話す。
「独自の発信をしていけば、(官公庁のコンテンツも)しっかり見てもらえる。水産庁としても独自に企画を考えてやっていこうということになりました。今回の『1か月毎日海鮮丼チャレンジ』もその一つです」
「今後もFacebookやブログなどを通じ、『魚を食べたい』『魚って面白いんだな』と思う企画を出来ればと思います。(農水省に)負けないよう、しっかりやっていきたいですね」
(J-CASTニュース記者 佐藤庄之介)