立憲公式も苦言「批判するなら政策にしませんか」
共産党は1960年代後半、文化大革命を批判したことをきっかけに中国共産党との関係を断絶。約30年が経過した98年、中国側が文革時の対応への反省を表明したことで両党の関係は正常化した。ただ、中国のシナ海・東シナ海での覇権主義、尖閣諸島をめぐる動き、香港やウイグルでの人権問題については、今でも共産党は中国に批判的だ。
「どこの国でも共産党と組んだら共産党がリーダーシップを取っている」という麻生氏の主張も、裏付けは不明だ。例えば20年1月にスペインで発足した連立政権は、中道左派・社会労働党(PSOE)と左派の政党連合、ウニドス・ポデモス(UP)で構成しており、UPを構成する政党のひとつがスペイン共産党(PCE)だ。PCEメンバーが84年ぶりに入閣したが、22人いる閣僚のうち2人過ぎず、現時点で「共産党がリーダーシップを取っている」状態だとは言えない。
「立憲共産党」という単語は、10月22日に京王線府中駅近くで行った演説での発言を日刊スポーツが「麻生太郎氏が痛烈『あちらは立憲共産党』 応援演説で野党共闘批判」の見出しで報じたことで拡散され、一時期はツイッターで「トレンド」に入った。23日午後に立憲の公式アカウントも反応し、記事を引用しながら
「麻生さん、批判するなら政策にしませんか。『立憲共産党』という政党はありません。共産党さんにも失礼です」
と麻生氏を批判した。共産党の公式アカウントも24日午後に記事を引用し、「これを『痛烈』だと感じているのであれば、相当古いですね」。報道姿勢を批判した。