2021年10月23・24日にかけて、JR東日本では渋谷駅改良工事に伴い山手線内回りの池袋~大崎間を終日運休、外回りも全線で本数を減らして運転する。
運休に対応して東京メトロ・都営地下鉄、また大手私鉄への振替輸送と並行路線での列車増発、臨時列車の運転も行われるが、それにより「珍列車」がいくつか出現することになった。
相鉄直通列車を池袋まで
工事は山手線渋谷駅を現在の片面2面2線ホームから1面2線に改良するために段階的に行われる。22日終電から始まる工事では、内回り線路を移設して内回り用ホームを拡幅する。
工事に伴い、池袋→新宿→渋谷と経由する山手線内回りが終日運休となり、池袋~大崎間で並行する埼京線・湘南新宿ラインが振替手段となる。運休区間外でも山手線は内回り・外回り共に本数を減らして運転する。
埼京線は大崎以南でりんかい線・相鉄線と直通しているが、新宿止まりの相鉄からの直通列車を池袋まで延長運転する。通常相鉄線から埼京線へは朝の時間帯を除いて新宿までしか乗り入れない運転区間を池袋まで延長。このため、相鉄海老名方面からの「池袋行き」が多く運転される。
大崎を通過する品川行き
新宿~渋谷~品川間ではデイタイムに1時間2本ペースで折り返し区間運転の臨時列車も仕立てられるが、注意しなければならないのは途中停車駅が渋谷と恵比寿のみであることだ。これは線路配線が影響している。
埼京線は池袋から、湘南新宿ラインは駒込から山手線に並走して大崎まで同じ線路を走行するが、大崎手前で品川方面に向かう線路が分岐する。今回の臨時列車はこの品川方面への線路を走行するため、大崎にはホームがなく通過してしまう。
臨時列車は新宿・渋谷・恵比寿では埼京線・湘南新宿ラインと同じホームに発着するが、両線が必ず停車する大崎は通過してしまうことが注意点だ。一方で、通常ダイヤでは特急「成田エクスプレス」やごく一部の回送列車しか経由しない珍しいルートでもある。