衆院解散から初めて迎えた週末にあたる2021年10月16日から17日にかけて、各党は幹部級を全国の応援演説に送り込んだ。自民党の河野太郎広報本部長は2日間で7つの選挙区を回るフル稼働だ。自民党総裁選で岸田文雄首相に大敗し、「干された」との見方もある河野氏だが、「党の顔」としてのアピール力は健在だ。
衆院選(10月19日公示、31日投開票)に向け、河野氏と石破茂元幹事長、小泉進次郎前環境相の頭文字をとった「小石河連合」の動向も焦点になりそうだ。
小泉氏は神奈川→千葉と首都圏横断
河野氏の10月16日の日程は大分3区と大分1区。3区は岩屋毅・元防衛相の地元で、実に5か所で街頭演説を行った。岩屋氏は総裁選で河野氏を支持していたことが影響した可能性もありそうだ。1区は新顔の高橋舞子氏が出馬を予定している。高橋氏のツイッターアカウントによると、大分駅前の演説には800人以上が集まった。17日は愛知県に入り、8区→9区→4区→1区→2区と日程をこなした。
小泉氏の日程もタイトだ。10月16日は岡山2区で山下貴司・元法相を応援し、兵庫6区に移動。阪急宝塚駅前と阪急伊丹駅前で大串正樹氏の応援演説をした。10月17日は、東京23区→神奈川8区→千葉4区→千葉9区と、首都圏を横断。特に神奈川8区のたまプラーザ駅前(横浜市青葉区)の演説では、人だかりができる様子が次々にSNSに投稿された。
週末は地元で活動した石破氏も...
石破氏は、ブログによると週末は地元の鳥取1区と、関係が深い赤澤亮正氏の地元の鳥取2区で街宣活動を行って過ごした。ただ、衆院選期間中に応援に入る都市として
「倉吉市、米子市、北九州市、千葉市、徳島市、秋田市、岸和田市、町田市、瀬戸内市、堺市、みよし市、豊田市」
を挙げており、党内からの「引く手」は相当あるようだ。
なお、総裁選に出馬した高市早苗政調会長も10月16日、長崎2区と1区2区を皮切りに全国各地の応援に入っている。長崎2区では地元会合に出席し、1区では街頭演説をしたり決起集会に出席したりした。両選挙区から出馬する加藤竜祥氏と初村滝一郎氏は2人とも新顔で、安倍晋三元首相の秘書だったという共通点がある。10月17日は新潟6区と2区へ。6区の高鳥修一氏は総裁選で高市氏の推薦人に名を連ね、2区の細田健一氏は高市氏を支持していた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)