俳優の吉沢亮さんが渋沢栄一役で主演を務めるNHK大河ドラマ「青天を衝け」第31話が2021年10月17日に放送され、俳優の橋本愛さん演じる妻・千代が栄一の妾に同居を提案したことがインターネット上で話題になっている。
妾が妊娠し、千代に報告する
大河ドラマ60作目。主人公は「日本資本主義の父」こと新一万円札の顔としても注目される実業家・渋沢栄一(吉沢さん)で、2015年後期朝ドラ「あさが来た」で知られる脚本家・大森美香さんのオリジナル作品となる。幕末から明治と、時代の大渦に翻弄され挫折を繰り返しながらも、近代日本のあるべき姿を追い続けた生涯をエネルギッシュに描く。
前回の放送で栄一は、参加した宴席で女中・大内くに(仁村紗和さん)と出会い、関係を持ってしまう。くには、夫が戊辰戦争に出たきり帰ってこず、なかば未亡人として働く身。元お針子でありながら、栄一の破れた白い靴下を赤い糸で縫ったことから、インターネット上では「奥様へのマウントなんですかね?」「洗濯をするだろう正妻だけ分かるように赤い糸を選ぶ匂わせ女」などと話題を呼んでいた。
第31話で、栄一はくにからの手紙でくにが妊娠していることを知らされる。意を決したように息を吐くと、千代に対し「お千代。折り入って話をしなければならないことがある」と呼びよせる。
後日、渋沢邸に身重のくにが到着。千代と対面したくには、羽織っていた上着を脱ぎ捨て「奥様どすか? 堪忍どす」「迷惑かけるよって、一人で大阪で産むつもりやったんどす」と膝をついて謝罪し、栄一も「すまねぇ。腹の子は俺の子なんだ」と告白する。続けて栄一は、「くには大阪で俺の世話をしてくれていた。身寄りがいねぇ。ほっとくわけにもいかねえ。だから...」と事情を説明すると、千代は消え入りそうな声で「そうでしたか...。お前様のお子が...。そうですか...」と独り言のようにつぶやいて遠くを見つめる。
千代が驚きの提案
しばらくして、千代の口から出たのは、「おくにさんもお腹の子も、ここで共に暮らせばよいではありませんか」とまさかの提案。栄一もくにも驚きの表情を浮かべるなか、千代は「お前様のお子です。共に育てましょう」と厳しい表情ながらも優しい言葉をかけ、栄一は「ありがとう、お千代。恩に着る」と土下座して感謝の意を伝えるのだった。
幼馴染のような関係から晴れて夫婦となり、渋沢家の家業を手伝いつつ育児に奮闘するなど、これまでずっとひたむきに栄一を支え続けてきた千代。そんな千代が、今回妾を受け入れたことに対し、
「千代は心穏やかではないけど許した しかもここで共に暮らせばいいと 時代とは言え理解できない」
「正妻のプライド、お千代さん立派!」
「旦那の不倫相手と一緒に住むて絶対無理」
「足袋であんなに主張してきた女の前で泣き喚いたら女が廃るという思いがあったんでしょうね」
「お千代さん、身重のくにをここで突き放したら、くには自分みたいにワンオペ夫不在のなか子育てをしなきゃないのかもしれなくて、そんな思いをさせたくなくてお家に迎え入れたのかなって妄想して勝手に泣いてる」
などとさまざまな反響があがっている。
千代を演じる橋本愛さんは17日、インスタグラムに、「青天を衝け」のオフショットとともに「今日の放送を経て、見てくださった方々がきっとお千代の味方になってくれると信じて 心の支えにしながら撮影していました...。笑 お千代さんがまた心から笑える日が来ますように」とつづっていた。