プロ野球・日本ハムの斎藤佑樹選手(33)が現役最後の登板を終えた。
2021年10月17日、本拠地札幌ドームでのオリックス戦に2番手として登板。打者1人と対戦し、四球という結果だった。試合後には引退セレモニーも開かれ、同僚やファンらが11年の現役生活をねぎらった。
「こんな天晴な引退試合今まで見たことがありません」
斎藤投手の引退を伝えたニュースには「人生で初めてテレビを観て涙が出ました。こんな天晴な引退試合今まで見たことがありません」といったコメントが付くなど、感動的だったとするコメントが相次いでいる。
そういた反応に混ざって、「斎藤佑樹の悪口言ってた人たちどこいったのでしょうか」といった声もネットに見られる。なかには、
「引退しろと揶揄してきた人達がいざ引退するとなると手のひら返しのコメントをする現象」
とのツイートも。このように、これまでネット上で目立ってきた、斎藤投手に対する批判的なコメントと、今回の引退を受けての好意的な反応の「温度差」を指摘する声が出ているのだ。
引退発表前は批判コメントだらけ
斎藤選手に対しては、その動向などを報じたニュース記事のコメント欄に、アンチとみられるユーザーの投稿か、本人への辛辣なコメントが書き込まれる傾向があった。
試しに、8月5日に公開された「週刊ベースボール」の「日本ハム・斎藤佑樹 『どんな手を使ってでも抑えていきたい」なりふり構わず結果を残すだけ/再起を目指す』というタイトルの記事のヤフーニュースにおけるコメント欄を見てみると、
「再起を目指すのは過去に活躍した人を指すのであって、過去に一切の結果を残していない斎藤に使う言葉ではないと、思うのだが」
「復活も何も戦力になった事が一度もないんだが...」
といった厳しいコメントが多数。10月18日現在で確認できる70件のうち、否定的なコメントは59件を占め、好意的といえるコメントは4件だけだった。
当時の反応と比べると、今回の引退セレモニーへの好意的な反応の多さがより際立つ印象だ。こうしたギャップは、引退発表を機に厳しい意見が消滅し、ねぎらいの声に置き換わっていったという世論の変化を表わしていると言えるのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)