プロ野球・セリーグで5位に低迷する中日。就任3年目の与田剛監督が今季限りで退団し、野球評論家の立浪和義氏が来季監督に就任することが決定的となった。
ただ、黄金時代を取り戻すのは簡単ではない。
片岡篤史氏、中村紀洋氏の名前も浮上
深刻なのはつながりを欠く打線だ。今季のチーム総得点はリーグ最下位の392と断トツのリーグ最下位。主将の高橋周平、京田陽太が打撃で伸び悩み、阿部寿樹、平田良介はファーム暮らしが続いている。44歳の福留孝介がスタメン出場する現状は寂しい。
この状況は若手にとってレギュラー獲りの大きなチャンスだが、18年ドラフト1位の根尾昂はファーム暮らしが続いている。
広島・小園海斗、林晃汰、日本ハム・野村佑希ら同期入団のライバルたち試合に常時出場している。将来を嘱望された根尾にチャンスがいつまでもあるわけではない。
立浪氏が監督に就任することで、コーチングスタッフも注目される。
PL学園で同級生だった元阪神ヘッド兼打撃コーチの片岡篤史氏、中日で現役時代にチームメートだった中村紀洋氏の名前が上がるが、中日ファンから「絶対に入れてほしい」とコーチで復帰を望む声が多いのが、立浪氏を慕っているOBの井端弘和氏だ。
中日復帰なら9年ぶり
井端氏は現役時代に安定感抜群の遊撃の守備とシュアな打撃で、中日の黄金時代に活躍。当時の二塁・荒木雅博(中日内野守備走塁コーチ)と組む鉄壁の守備で「アライバ」と呼ばれた。
中日退団後は巨人でプレーし、現役引退後は15年から18年まで巨人の一軍内野守備走塁コーチを務めた。中日に復帰すれば9年ぶりとなる。
ネット上では「立浪さんの考えを熟知している井端さんをヘッドコーチに置いてほしい」、「井端は野球の深いところまで精通している。今の中日の選手に一番足りない部分だから入閣してほしい」「井端さんに入閣して欲しい。間違いなく優勝に必要なピース」などの声が。
「井端さんは巨人のコーチ時代に選手個々の性格に合わせて指導するのがうまかった。中日は根尾、石川昂弥、石垣雅海、土田龍空と将来が楽しみな若手が多い。現役時代に培った知識や技術を伝授してほしい」(スポーツ紙記者)
強い中日を戻せるか。立浪ドラゴンズの組閣人事が注目される。