衆院選「偽ニュース」にご用心 ファクトチェック団体が検証強化へ

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   衆院が2021年10月14日午後に解散され、事実上の選挙戦に突入した。選挙期間中には候補者や政策課題に関する誤った情報、いわゆる「フェイクニュース」も多く拡散されるとみられ、ファクトチェックを支援する国内団体「ファクトチェック・イニシアティブ」(FIJ)が同日、「総選挙ファクトチェックプロジェクト」を立ち上げると発表した。

   「日本では諸外国と比べても、ファクトチェックの質や量が不足している面がある」(楊井人文事務局長)として、検証結果を一覧できる特設サイトを公示日(19日)をめどに立ち上げたり、党首討論会の文字起こしを提供したりして、参加メディアを側面支援する。

  • 衆院選は10月19日に公示、31日に投開票される(写真はイメージ)
    衆院選は10月19日に公示、31日に投開票される(写真はイメージ)
  • 衆院選は10月19日に公示、31日に投開票される(写真はイメージ)

産経新聞(大阪)や琉球新報が参加

   国内メディアは伝統的に、投票行動に影響を与えかねないとして候補者や政党幹部の発言内容に反論したり、検証したりすることには慎重だった。楊井氏は逆に、

「選挙期間中に迅速なファクトチェックをするということが重要」

だと指摘している。FIJでは新たな取り組みとして、「迅速なファクトチェック」がしやすくなるように (1)党首討論の文字起こしや、出席者の事実関係に関する発言をピックアップして提供する(2)事前に各政党にプロジェクトについて告知し取材の協力を求める、といった取り組みを行う。選挙戦中盤の10月24日には、ファクトチェックに参加した記者によるオンラインイベントを開き、視聴者の意見を交えながらディスカッションを行う。

   FIJが選挙に関するプロジェクトを行うのは今回が4回目で、FIJと協力関係にある「メディアパートナー」のうち、6媒体(インファクト、産経新聞(大阪社会部)、Japan In-depth(ジャパンインデプス)、バズフィード・ジャパン、琉球新報、早大ゼミのオンラインメディア『ワセッグ』)が参加する。朝日新聞や毎日新聞といった大手紙も「メディアパートナー」だが、総選挙に特化せずにファクトチェックを行っていくとして、改めてプロジェクト参加媒体として名前を連ねることは見送った。通常のファクトチェック活動の一環として、総選挙に関するファクトチェック記事が掲載される可能性はあるという。

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