"検索スパム"に利用者嫌気
原告側代理人の伊原友己弁護士は10月13日、J-CASTニュースの取材に「ブランド保護に資する判決だ」と話す。
ハッシュタグをめぐる商標権侵害の判決は「私が知る限り初めて」だという。メルカリをはじめとするプラットフォーマーは偽ブランド品など模倣品の取り締まりを強化しているが、「今後はこの判例を後ろ盾に対応を求められるようになったといえる」と意義を強調した。
被告の代理人弁護士は「守秘義務がございますのでお答えできません」とした。
メルカリのハッシュタグは、押下すると同じタグが付いた商品一覧を閲覧できる仕組みになっている。メルカリ公式サイトでは「ハッシュタグをつけることで、商品の閲覧数を上げることができ、検索にひっかかりやすくすることができる」「その商品の購入を検討している人の閲覧数が上がることにより、商品が売れる可能性が高まり、売上アップにつながります」と利点を紹介している。
メルカリの出品ページでも、商品説明欄の見本には「#○○」と書かれており、ハッシュタグの記載を推奨している。
しかし利用者からは、無関係のタグを使った"検索スパム"行為が散見されるとして、SNS上では運営会社に対策を求める声が以前から少なくなかった。
法曹関係者が10月上旬にツイッターで、今回の判決文を共有すると大きな注目を集め、「これを機にメルカリにはブランドタグで全く違うブランドを入れて商品は類似品っていうのを一掃して欲しい」「なんならここから派生してハッシュタグ禁止でもいいくらい検索結果は汚染されている」といった反応が寄せられた。