モデルナ?ファイザー?それとも非接種?
新型コロナウイルスのワクチン接種を条件にしたマッチングサービスが始まり、ネット上で「この発想は無かった」などと注目を集めている。
話題となっているのは、マッチングサービス「OZEN」(オゼン)が新たに展開したもの。同サービスでは、これまでにも「OZEN早稲田」や「OZEN慶應」、「OZENエンジニア」のように大学や職種などに特化した恋人紹介のサービスを発表してきた。
「同じワクチンだから仲良くなれる」
話題の企画「OZENモデルナ」「OZENファイザー」は、2021年10月12日に始まった。母体のOZENは男女の「お試し交際」を案内するサービス。男性の利用は有料だ。公式サイトによれば、ファッション誌「with」(講談社)や「週刊SPA!」(扶桑社)で紹介されている。
今回の企画のキャッチコピーは「同じワクチンだから仲良くなれる」。どちらかのワクチンを1度でも接種した人限定のサービスとされ、同じ条件で登録したユーザーのなかから、運営が選出した相手と「ビデオデート」などを通じて交際を進めていく。
OZENモデルナのウェブサイトでは「副反応という共通点」をポイントに、
「モデルナ製ワクチンの場合は副反応で熱が出やすいよね!
同じ経験をしている者同士なので話が合うよ!」
とされ、OZENファイザーのウェブサイトでは「集団接種という共通点」として、
「ファイザー製ワクチンの場合は市区町村が用意した集団接種会場でワクチン摂取している場合が多いよね!
接種会場の話で盛り上がろう!」
などと記述されている。
ワクチンをテーマにしたマッチングサービスに、ツイッターでは、
「なんやこれw」
「この発想は無かったw」
「めちゃくちゃ面白いやん」
「吊り橋効果ならぬ副反応効果なのか?」
といった反応が寄せられている。
スタートから1日で2組成立
13日、OZENを運営するハイパーエイト(東京都渋谷区)の代表・五十君圭治氏はJ-CASTニュースの取材に対して、企画の理由についてワクチン接種の「きっかけになれば」と考えたと経緯を明かす。
12日のモデルナ・ファイザー版のリリース後、13日までにはワクチン非接種者の要望に答えて「OZEN非接種」も新たに展開した。非接種版のサイトには、
「新型コロナワクチンの非接種を推奨している訳ではございません。OZENとしてはワクチン接種を推奨していますが、様々な価値観があっていいのではないかと思い非接種版を作りました」
との記述がある。なお、国内ではアストラゼネカ製ワクチンの接種も行われているが、現時点での展開はモデルナおよびファイザー版、非接種版の3種にとどまっている。
五十君氏によれば、この企画は開始からすでに2組のカップルが成立したという(数は取材時点)。ネット上の反応について、五十君氏は
「想像以上の反響に驚いております。OZENモデルナ、OZENファイザーが話題になることで、少しでもワクチン接種を希望する人が増えたらいいなと思います」
と話している。