1回5000円「旅ガチャ」なぜ誕生? SNSでの反響は「想定外」...仕掛け人が語る企画の狙い

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「旅くじ」を企画した背景

   小笹さんは、かねてより「面白いことをしたい」と考えていたという。

   今回の企画にも、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言などの影響で自粛を余儀なくされ我慢をしてきた人々に、「わくわくする」体験を提供したい、との思いを込めた。今すぐに旅に出たい人にも、様子を見てから出かけたい人にも、まずは「旅くじ」を通して旅への期待感を高めてもらいたいという。

   さらに小笹さんは、「売れることも大事ですがこういうものをきっかけにお客様とお話することにも意味があると思っています」と語る。

「『旅くじ』はもともと、大阪の『心斎橋パルコ』にワーキングスペース『Peach SHAKE LABO(ピーチシェイクラボ)』をオープンした記念に企画しました。お客様を待っているだけではなく、自分たちから街に出ていって接点を持つことが大事だと考えております。
お客様と触れ合い、いろんな仕事をされている方と交流することは、自分たちにとってもいい刺激になります。『旅くじ』は、『面白いことしてるね』などとお話が生まれるきっかけになると思い、1か月で、突貫で作りましたね」

   SNS上で「旅くじ」が話題になると、「あんまりお得感無いような」「そんなにお得じゃない感」といった声も寄せられた。たしかに5000円のカプセルから出てくるのは6000円分以上のクーポンとおまけの缶バッチ。旅行が格段に安くなる商品というわけではない。

   こうした声を、どう受け止めているのか。小笹さんに聞いてみると、こんな答えが返ってきた。

「たしかに数字で言えば、5000円よりはちょっといいポイントが入っているくらいです。しかしたとえば福袋には、お得を求める人と、自分の思っていたものと違う服を着てみて『意外と面白かった』という感覚を求める人がいると思います。バランスもあるとは思いますが、『旅くじ』はどちらかというと後者。自分の想定していなかったものに出会えることを面白いなと思ってほしいです。
もちろん、くじの中には6000円分以上のポイントが入った少しお得なものもあります(笑)」

   そのうえで小笹さんは、「どの行き先がアタリかと聞かれることも多いが、『自分ではいかないところ』が当たりだと思う」と持論を述べた。

   引換券に記載されたミッションは社内で公募しており、今後も追加を検討しているという。ピーチ・アビエーションは、旅くじを通して、地域の新たな魅力や需要を創出し、活性化にも繋げていきたいと意気込みを燃やしている。

(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)

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