俳優の窪田正孝さんが主演を務めるドラマ「ラジエーションハウスII ~放射線科の診断レポート~」(フジテレビ系)。2021年10月11日放送の第2話では、「親のエゴ」に苦しむ子供の姿が描かれ、視聴者の注目を集めている。
「あの子にとってなにがベストかは親の私が一番理解しています」
原作は、作・横幕智裕さん、画・モリタイシさんの同名マンガ。2019年4月期に同じ枠で放送されたドラマの続編で、医療現場の「縁の下のヒーロー」とも称され、レントゲンやCTで見えない病を見つけ出す診療放射線技師たちの活躍を描く。
※以下、一部ネタバレを含みます※
第2話は、主人公の五十嵐唯織(窪田さん)たちのもとへ、陸上大会中にてんかん発作を起こして救急搬送されてきた少年・速川走太(長野蒼大さん)が物語の主軸となった。
走太は、ともに陸上のオリンピック選手だった両親を持つ、いわば「陸上界のサラブレッド」。両親の指導の元、日々練習に励んでいる。
検査の結果、てんかんの原因とされる脳の部位を特定した唯織たち。しかしそこは、左足の運動に関わる部位で、手術をすれば歩けなくなってしまう可能性がでてきた。この件をすぐさま両親に伝えるが、走太の夢を想う父・一郎(眞島秀和さん)は
「そんな手術、絶対に受けさせません」
「あの子の望みは陸上の世界で勝つことなんです。あの子にとってなにがベストかは親の私が一番理解しています」
と拒否。走太にも検査結果を明かさない方針を取る。
「お父さんの夢、叶えてあげられない」の重み
しかし、放置をすれば脳に負担がかかり続けてしまう。その後、技師たちの度重なる説得によって一郎は改心する。検査結果と手術の件を走太に伝えると、走太は「僕はてんかんを治したい」と涙声で告白する。
「ごめんね、お父さん。お父さんの夢、叶えてあげられないから...」と謝ると、一郎も「ごめんな、走太。わかった、わかったから」と泣き顔でハグをし、走太の本当の気持ちを受け取るのだった。
こうした親子のすれ違いと、その修復を描いたエピソードに、視聴者からは
「親でも子供の本当の気持ちは分からない! と言う展開に親としての我身を振り返ってしまったし、 兎角周りの大人は自分の経験だけで子供の気持ちを測りがちだけど 常に子供の本音を探る努力が欠かせないと言う事を教えられた」
「親が子供のためだって信じてることでも子供にとっては1番大切なことではなかったりする」
「親としての自分は、知らん間にそうならんように気ぃつけよ...やったな。 子どもに選択肢をたくさん持ってもらえる教育をしよう」
「子供の言う夢って親のエゴでもあるよなぁ...」
「子どもに自分の希望とか価値観とかを押し付けずに大切なことは子ども自身で選択できるようにしてあげたいと改めて思った」
などの反響があがっている。